「宮澤さん今日もお願いね!」
「はいっよろしくお願いします!」


今日も1日撮影
佐江ちゃんも今日は一緒

元気に楽しそうにお仕事をする
佐江ちゃんがすき


「はぁーりんちゃんお疲れ」
「お疲れさま」

休憩になればこーやって
私のとこにきてくれる

でも、



「佐江ちゃーん!!」


人気だから他のメンバーに呼ばれる
ことなんて多々あるわけで
「ごめんね」
って申し訳なさそうに私から離れていく

もう慣れてたはずなのに
やっぱり久しぶりにあったのもあるせいか

「おまたせ♪」


私のとこに戻ってきた佐江ちゃんに


「ねぇ、佐江ちゃんは誰の?」

なんて聞いたりしちゃう


「そんなんりんちゃんのだよー♪」

って言葉が欲しかっただけなのに


今日はいつもと違って



「ごめんね」
ってただこの一言だけ


悲しくなって寂しくなって
いつもの佐江ちゃんじゃないみたいで

「りんちゃん?」

「ん」

なんだかそっけなくなっちゃう



「あのさ、佐江...
上海も行くしりんちゃんにたくさん
寂しい思いさせちゃうから...
幸せになってね?」


どういうことだかわからなくて
冷静になったとき
あ、これ振られたんだって


「待っててほしい」のかわりに
「幸せになって」と本気で言ってるの?


「迎えにいくから」
それさえあれば信じて待っていられたのに


このまま変わらずにいれば?
もっといい女になればこの恋の
続きをしてくれる?


それから数日たって...
毎日思うことは佐江ちゃんのこと。



クリスマスや記念日
たとえ会えなくてもプレゼントが
なくても確かに愛されてたのに


いつか
「りんちゃん以上にいい人いる」
なんて言われたりもしたっけ。
たしかに私より綺麗な人もいるけど
でも、佐江ちゃんには私しかいないはず

変な自信が私の邪魔をしたり。

あんなにもすきだった佐江ちゃんの
愛し方がわからなくなったり


「ダサい男にはなりたくないからね」
って言ってたけど
ふたりきりになったときに
弱がりな佐江ちゃん見せてくれたとき
私だけの佐江ちゃんみたいで
嬉しくて、安心できたんだよ?


「幸せにする」ってゆったじゃん
その程度の思い?

取り消すならいまだよ
「やっぱり佐江にはりんちゃんだな」
って戻ってきても、遅いよ?



いつものように
いままでみたいに
強がりな私だと気付いてほしかった。










今回はmisonoの曲から
天秤〜強がりな私×弱がりな君〜