もうそろそろいい加減に
吹っ切らないと
新しい恋なんて出来ない




「はぁ...」

さっきからため息しかでてこない
聞いてくださいよ!だって
二股されてたんです私。
しかもその相手が元カノ。

信じられないっ!!


「プルルル」

静かな部屋に鳴り響く電話
重い体を動かして声をしぼりだす

「...はい」

「もしもし?ゆきりん?」

「あっゆかちゃん?」

「そーやで!あんなーいま暇やねん
だからなゆきりん誘おう思って」

「ごめんね私そんな気分じゃなくて」

「しゃーないなー今から行ったるわ」

「えっ...」


ガチャン


返事をする前に切られた
ゆかちゃんはいつも一方的←


「ピンポーン」

またまた静かな部屋に響く
インターホン

「ゆきりーんはよあけてーやー!!」

大声が近所迷惑になるって
わからないのかなー?
てか、来るのはやっ!と思いつつ
玄関に急ぐわたし

「はーい」
「遅いでー。」

靴を脱いでスタスタと部屋に入ってくる


その間もため息はとまらない


「で、どないしたのそんなため息ついて可愛いお顔が台無しやで」

「可愛くないんで大丈夫です」

「ほんまになんかあったん?」

「佐江ちゃんに浮気された...」

「え、ほんまに?あの佐江が?」

「元カノと続いてたみたい...」


嘘やー!って大笑いするゆかちゃん
わたしだって嘘だと思いたい

一年近く付き合ってこんなに好きに
なったのも初めてでもうすぐ記念日
だったからお揃いのものも買って...
1人で舞い上がってばかみたい


「ほんまに浮気されたん?証拠は?」

「公園でキスしてたの...」

「見間違いやないん?ちゃうん?」

「最近よくコンビニいくって
出ていくからついていったら
キス...して..て..ぐすっ...」


こらえきれなくなって涙が溢れる

「大丈夫やで?ゆきりんには
いい男が必ずおる!なんなら
ここにもイケメンがおるけど?」

「うん、星の数ほどいるって言うもんね」

「そーやなーって流すなー!」

「へ?」

「まぁええわ!元気んなるまで
そばにいたるから泣きな」

「うん...」


ゆかちゃんありがとう
今日はたくさん甘えさせてもらいます



全く素振り見せない
あなたがすごいのかしら?
気付かない私が鈍感だったのかな?