ワルキューレコンビ&ペルのお話です。
ナハトさんのかわいらしい漫画を見ててやりたくなったネタで…
こんな三人もいいなと思います(笑)
*attention*
ワルキューレコンビ&ペルのお話です
ほのぼのなお話です
ナハトさんのかわいらしい漫画から派生
とりあえずヘフテンさん可愛い(^q^)
そしてヘフテンさんの可愛らしさに悶える大佐殿可愛い←
ペルもこういう行動に出ると思うのです(笑)
泡で遊ぶ三人?可愛い←
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
柔らかな朝日が大きな屋敷……シュタウフェンベルクにも降り注ぐ。
そのバスルームの鏡の前に立つ、黒髪の少年……クラウス。
彼は小さな欠伸をかみ殺した。
今日というか、今は仕事も休み。
だから、自分の家に帰ってきている。
大切な兄と、弟と一緒に、暮らしていた。
そして今日は……
「大佐、おはようございます!」
にこ、と笑う金髪の少年が鏡に映り込んだ。
それを鏡越しに見て目を細めると、クラウスはふり向く。
「おはよう、ヘフテン」
そう。
今は、副官であるヘフテンも一緒に居る。
昨日は彼が泊りに来たのだった。
彼も、起きてきたらしい。
そして顔を洗いに来たのだろう。
クラウスはヘフテンに挨拶を返した。
それから、昨日買ってきたものが入った袋の中から、チューブを取り出す。
それを見て、ヘフテンは不思議そうに首をかしげた。
「それは何ですか大佐?」
きょとんとして問いかけるヘフテン。
そして彼はクラウスの手元を覗き込む。
「洗顔クリーム?」
チューブを見て、彼はそう呟く。
クラウスはその言葉を聞いて小さく頷きながら、言った。
「ん、クリームというか、ジェルだな。
捏ねると泡になるらしい……」
そういいながらクラウスはくるくるとチューブを回す。
顔を洗うための洗顔料。
それがなくなったから買いに行ったのだが……
そこで、これを見つけたのである。
ヘフテンは彼の説明にほぉ、と声を漏らした。
そしてしげしげとクラウスの手元を見つめた後、呟くように言った。
「変わったものが売ってるんですねぇ……」
そんな彼の声を聞きながら、クラウスは手に洗顔料を取り出す。
ヘフテンの手元にもそのチューブから洗顔料を出してやった。
不思議そうにそれを見つめるヘフテンの表情に、小さく笑みをこぼす。
クラウスは説明通りに捏ねてみた。
すると、洗顔料は説明通り、泡になる。
「ほぅ、なるほど……」
こうなるんだな、とクラウスは呟く。
なかなか、面白い。
実用性としては、普通の石鹸と変わらないような……そんな気もするけれど。
と、そんなことを考えていた、その時。
「大佐ー、見てください」
隣ではしゃいだ声が聞こえた。
それを聞いて、クラウスは顔をその声の方へ向ける。
「?どうしたヘフテン……」
そう言いかけて、クラウスは目を丸くする。
そこにいたヘフテンは満面の笑みをうかべて、言った。
「じゃーん!おひげですよぉ」
そういって笑う、ヘフテン。
彼の口元には白いひげ……基、泡がついていた。
泡立てた洗顔料を口元に塗ったらしい。
その顔を見て一瞬目を見開いたクラウスは彼から視線を外した。
そして、呟くように言う。
「っ、やると思った……」
そう呟くクラウスの頬は、赤い。
口には出さなかったが、思っていたのだ。
"何だこの可愛い副官は"と。
自分と同い年のはずのヘフテン。
それなのに彼は酷く子供っぽくて、可愛らしくて……
とその時。
「おひげ……」
聞こえたもう一つの声。
クラウスが気を取り直してそちらに視線を向けると、長い黒髪の少年がいた。
「あ、ペル……」
先に顔を洗い終えたはずの弟……ペル。
彼が賑やかな洗面所に来たのである。
彼は鏡に映るヘフテンの顔を見ていた。
真っ白いひげのように泡がついたヘフテンを見て目を輝かせている。
「こうするんですよー」
ヘフテンはそういいながら、泡になる洗顔料を手に取り捏ねる。
ペルはそれを真似して、洗顔料捏ねた。
そして泡立ったところで、ヘフテンと同じように口元にその泡を塗りつける。
「おひげ……できた」
「出来ましたね!」
そういいながらヘフテンとペルは同時にクラウスの方を見る。
最高の笑顔を浮かべる二人。
お揃いの白いひげの彼を見て、クラウスは顔を伏せた。
「っ、……まったく、二人揃って……」
唸るようにそういう彼。
その肩は小刻みに震えていた。
可愛らしい、二人。
彼らをこうして近くで見る度に悶えそうになる。
本人はそれを必死に隠しているつもり、らしいが……
まったく隠せていなくて、周囲もやや呆れているのであった。
と、その時。
不意に、口元に何かを塗りたくれた。
クラウスはぎょっとする。
しかしすぐにその原因には気が付いた。
「ふふふ……大佐もお揃いです!」
そういって得意げに笑う、ヘフテン。
隣でペルも嬉しそうな顔をしていた。
「お揃い」
そういって頬を赤く染めるペル。
クラウスは鏡に視線を向けた。
そこには彼らと同じように泡を口につけた自分が映っていて……
「お、お揃い、だな」
そういって、クラウスはペルたちに微笑みかける。
ペルはそんな彼と視線が合うと照れくさそうな顔をして、マフラーに顔を埋める。
そんな彼を見てヘフテンは慌てた声を上げた。
「あ、ペルさんそのまま顔埋めたら……っ」
マフラーが、と彼は呟く。
ペルも言われて気づいたらしい。
彼がいつも身に付けているマフラー。
そこに泡がついてしまっていた。
「……あわあわだ」
そう呟く彼。
クラウスはそんな彼を見て苦笑する。
これは洗わないといけないな、と思いながらクラウスはペルの頭をなでてやった。
―― Bubble… ――
(ふわふわの泡。真っ白いひげを揃いで付けて。
お揃いだね、と笑う二人のかわいらしさといったら…!)
(泡だらけになったマフラーを見てしょぼんとする弟。
今日は、どんな一日になるだろうか?)