夜中に目を覚ました
背中が痒い
腕を背中に回す
幸い痒みがある場所に手は届くようだ
だが掻いても掻いても痒みが治まらない
それどころかますます痒みが酷くなる
気付くと絶叫しながらガリガリと音を立て背中を掻きむしっていた
その頃には痒みはなくなり、代わりにズキズキと疼く
指にぬるぬるとした感触が僅かに伝わり、見えなくとも背中がどのようになっているのかが分かった
それでも掻きむしる事が止められなかった
ズキズキとした痛みは無くなり、最後に残ったのは指先に伝わるぬるぬるとした感触と冷たい感覚だった
目を冷ますと背中は痛くも痒くも無かった
ただ異様なまでに疲れている自分が居た