ナソル
無口無表情無感情なゾンビの青年。

生きていた頃の記憶を一切失っている。
首に名前と番号(1005)が彫られており、フシギちゃんはそれを見て彼の名前を知る。番号については彼の誕生日だと彼女は思っている(実際はただの個体識別番号)。
生前受けた実験の影響で身体や顔を上手く動かすことができない。喉を潰され口を綴じられているため、声を発することもできない。右目は拷問によって精神が崩壊した彼自身の手で抉り出された。傷痕や腐った皮膚を包帯で隠しており、強い光に弱い。感覚も殆どないので触るだけでは反応しない。包帯の下を見ることを許しているのはフシギちゃんだけで他の人には強い拒絶反応を示す。中身は殆ど空なので見た目の割に軽い。脳みそもカスカスなので複雑で難しいことは理解できない。
生前の後遺症の影響で動きはぎこちないが人の頭を握り潰せる程の馬鹿力と死者故の無尽蔵の体力を持つ。単純なので何事もすぐ暴力で解決しようとする。特にフシギちゃんを傷つけようとするものには容赦ない。
本能に刻みこまれたトラウマから研究者や白衣、実験道具を見ると怯えたり、大切なものを彼らから隠そうとする。また、真っ白い独房に閉じ込められていたためか雪景色など白一面の景色が苦手。
死んでいるので生命維持のための飲食や睡眠は不要。首がちぎれようが心臓を貫かれようが平気だが再生能力は無いので繋ぎ合わせる必要がある(すぐ取れる)。肉体の消失が死となるため、火が弱点。

初めは虚ろな瞳で何もせず、死体と殆ど変わらなかったが感情を覚えると不器用ながらも優しさを見せるようになる。しかし基本的には消極的で臆病なのでフシギちゃんの後ろにくっついている。自ら初対面の人と関わることはない。ただし、自分達に害を及ぼすことのない"物"に対しての好奇心はフシギちゃんの影響か強くなりつつある。
フシギちゃんと夜のお散歩に行くのが日々の楽しみ。2人で見つけた秘密の場所に咲く青い花の色とそこで初めて見た満月にそっくりな彼女の髪の色が好き。
フシギちゃんが彼の世界。彼女が正しいと言うのならばそれに従う。自分の身を犠牲にしてでも彼女を守る。彼女や彼女の大切なものを傷つける者は全て敵。それ以外は無関心。

生い立ち→