エジプトで“世界の七不思議”にも数えられるアレクサンドリアの大灯台の再建計画が持ち上がっている。

アレクサンドリアの大灯台は、古代エジプト・プトレマイオス朝の首都アレクサンドリアにあったとされる巨大建造物。紀元前3世紀頃に完成し、高さは推定で134メートルほど。大理石を積み重ねた3層の塔で、当時としては世界で最も高い人工物の1つであった。頂上のドームには巨大な反射鏡が設置され、昼は太陽光、夜は松明の明かりを反射させることで、光を50km以上先まで届かせることができたという。

しかしその後、8世紀と14世紀に発生した大地震で大灯台は完全に崩壊し、中世の旅行家や著述家の日記にその痕跡を留めるばかりだった。また一方では、戦時には収束光線を敵船めがけて投射して燃やすことができたという伝説がまことしやかに伝えられていたことなどから、古代の“オーパーツ”的な見方をされることもあったが、近年の考古学調査の結果、遺構も発見されており、実在はほぼ疑いない。

そんな古代ロマンに満ちた伝説の建造物の最終建築計画がアレクサンドリアの知事に提出されたという。エジプト考古最高評議会代表のムスタファ・アミン博士が地元紙に語ったもので、具体的な場所やコストなどの情報は公開されていない。

2011年に発生した“アラブの春”以降、政治的混乱が続くエジプトでは、博物館や遺跡が略奪されたり、観光客を狙ったテロ事件が発生していることなどから、外貨収入の柱である観光業が大打撃を受けている。当局は新たな観光事業の発掘に躍起になっており、この再建計画も海外からの出資を誘うための単なるリップサービスかもしれないが、世界中の歴史ファンとオカルトファンのためにも、ぜひ実現してほしいものである。

ソースおよび画像の引用:

アル=アラビーヤ
english.alarabiya.net [リンク]

wikipedia[リンク]

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