ディアロ城で大人数なお話です。
メインは多分ゲッベルスさん。
本当は本題まで入ろうとしたのですが…
長過ぎたので切りました←
*attention*
ディアロ城で大人数コラボ!
多分メインはゲッベルスさん
ほのぼのなお話です
新入団員勧誘なお話
一生懸命広告をを考えるゲッベルスさん
人選するにあたって容赦ないゲッベルスさんが書きたかった←
多分続きます
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
静かな、ディアロ城の会議室。
そこに集っているのは、各部隊の部隊長たちと、一部の騎士たち。
一枚の書類を眺めていた黒髪の少年……ルカ。
彼は溜息を吐き出すと、呟くように言った。
「深刻な事態だよなぁ……」
「まったくですね」
彼の隣に座っていた医療部隊長、ジェイドも呟く。
そして溜息を吐き出しつつ頬杖をついた。
「入団人数が少なすぎるのは困りものだよなぁ……」
「そうだねぇ……」
クオンとアンバーも顔を見合わせて苦笑まじりに言う。
アレクもふっと息を吐き出しながら、言った。
「最近少ないよなぁ……
俺たちが入団した時なんかは試験して厳選しなきゃいけないレベルだったのにさ」
「そうなんですね」
アレクの言葉にフィアは小さく呟くように言う。
確かに彼が入団した時も試験はあったが、そんなに大人数だったとも思わない。
厳選はされていた、と思うけれど……
人数を絞るため、という感じではなかった気がする。
「最近は定員割れも割とありかな……
ちょっと由々しい事態だよねぇ」
アンバーは溜息まじりにそういう。
それを聞いて、ふむ……と声を漏らすヒトラー。
彼は小さく溜息を吐き出しながら、言った。
「宣伝力不足といったところか……」
「そうかもな。
地方希望者がかなり少なくなってるからな……」
クオンが小さく呟くように言った。
確かに、最近は地方からの志望者が少なくなっている。
騎士たちも各々の仕事が忙しく、わざわざ地方に勧誘に行くことは出来ないのだった。
そんな彼らのやり取りを見ていた長い紫髪の少年……ゲッベルスは小さく息を吐き出す。
そして少し考え込む顔をした後、言った。
「……よし、今回は英雄になりたいっていう少年心を利用しようか!」
そういうゲッベルスの表情は明るく輝いている。
ヒトラーはそんな彼を見て、ふっと笑った。
彼の、本領発揮だ。
騎士として戦う仕事よりも、こうした宣伝活動の方が彼には本職。
普段その実力を発揮する機会はかなり少ないのだけれど……
「ゲッベルスに任せた方が良い、かな?」
ルカは小さく首を傾げる。
自分たちはあまり、そういう仕事には詳しくない。
だからこそ、こうしたことに詳しいゲッベルスが仕事を引き受けてくれるというなら、任せた方が良いだろう、と彼はいう。
他のセラたちも異存はないらしい。
微笑んで、頷いて見せる。
そんな彼らの様子を見て、最年長のジェイドはにこりと微笑み、ゲッベルスに言った。
「ということで……
ゲッベルス、お願いしてもよろしいですか?」
「勿論。
じゃあ、さっそく……考えようかなぁ」
そう呟くと、ゲッベルスは立ち上がった。
そしてぐるりと周囲を見渡して、ふむ……と考え込む顔をする。
「やっぱりまずは広告だよなぁ……
チラシをばらまくのが一番手っ取り早いし……
そうなると、まずは写真かなぁ……」
そう呟く、ゲッベルス。
どうやら彼の眼は写真のモデルになる騎士を選んでいるらしい。
「うーん……」
ちらとルカを見て、小さく唸る彼。
そんな彼と視線が絡み、ルカは不思議そうに首を傾げた。
「?どうした?ゲッベルス」
「いや、うーん……やっぱりこの場で一番騎士らしい姿、っていうと剣が似合うルカさんなんだけど……
ルカさんは若干その……知性面で問題が……」
ぼそり、とそういう彼。
ルカは思わぬ暴言に一瞬フリーズする。
そんな彼に気づかず、ゲッベルスは言葉を続けた。
「それに、魔術が使えないとなるとなぁ……
派手な絵を作ろうとしたときにやっぱり使えないんだよなぁ」
「ゲッベルス、お前の俺に対する評価がよく分かった……」
がっくりと肩を落とすルカ。
大体予想は出来ていたけれど……
やはり、面と向かって言われると少々凹むものがある。
……もっとも。
その会議に同席していた雪狼の騎士、フィア、シスト、スターリンは堪えても堪え切れない笑みをこぼしていたけれど。
「あ、アホだといってないっていうか……
ゲッベルスからしたらほとんどの人間が凡人だからさ……!」
ヒトラーは慌ててルカにフォローを入れる。
……それはフォローになっていないようで、ルカはさらに深く項垂れてしまったのだけれど。
ゲッベルスは悩む表情を浮かべつつ、視線を移していく。
白衣姿の騎士、ジェイドとアルがいる方を見ながら、ふむと声を漏らした。
「ジェイドさんは……なんていうか、ドМホイホイな絵が必要になったら呼ぶから大丈夫」
「……それはいったいどういう意味ですかね」
ジェイドはひくり、と表情をひきつらせながら、言った。
そんな彼をアルが"まぁまぁ"と慌てたように宥める。
ゲッベルスは白衣の騎士たちから視線を移す。
そこにいるのは、炎豹の騎士たち。
もうすでに半分眠っているアネットと、それを叩き起こしているアレク。
「アレクさんは……確かに派手だけど……」
「俺はパスだ。
そういうことはあんまり得意じゃないんでね」
そういってアレクは肩を竦める。
大体想像出来ていた反応だ。
そう思いつつ、ゲッベルスは視線を隣にいるアネットに視線を移す。
「アネットは……うん、ルカさんと同じ理由で却下」
「おい」
心外だ、とアネットはいう。
しかし事実のために唇を尖らせて黙っているのだけれど……
「クオンさん……は、駄目か。
諜報部隊の人間が顔堂々と晒しちゃ駄目だよね。
アンバーさんたちは、どっちかってたら裏方だから広告には向かない、と」
少しずつ彼は違う、あの人も駄目、とゲッベルスは条件を絞っていく。
そして、視線を止めた。
「後は……部隊長じゃないけどスターリンとかフィア、シストか。
うぅん……女を呼ぶための広告じゃないからなぁ」
メイドの募集とかなら行けそうだけど、とゲッベルスは言う。
フィアはそんな彼の言葉に溜息を漏らしつつ、いった。
「それはどういう意味だよゲッベルス……」
「女向けに王子様みたいなのがいっぱいいるぜ!みたいなのが必要になったら呼ぶから今はいいや」
「俺たちの評価が透けて見えるのだよ……」
スターリンも顔を顰めながら言う。
シストも完全に苦笑モードだ。
ゲッベルスはそんな彼らを見てふぅ、と息を吐き出す。
そして、呟くように言った。
「しかし今の若いのって権威に流されたいのに体育会系嫌がるしなぁ……
それなのに恰好よくなりたいとかなぁ……
だから、格好いい絵が撮れて、尚且つ勇敢で……
後、体育会系じゃなくて加えて厳しそうじゃない人間なんていないよなぁ……」
そうぼやく彼。
それを聞いて、ヒトラーは思わず苦笑を漏らす。
「否、今の若いのって……お前もまだ十三だろう」
何を言い出すんだよ、とヒトラー。
確かに彼の言う通り、ゲッベルスはまだ十三歳。
この部屋の中にいるメンバーの中で、一番年下だ。
しかし彼はそれも聞いていない様子。
うぅん、と唸るような声を漏らしている。
「大体構図は決まってるんだけどなぁ……
後は人さえ決まればどうにかなるんだけど……」
とりあえず考えてみるしかないかなぁ、と呟く彼。
ヒトラーはそんな彼の言葉を聞いて、ルカたちに言った。
「私たちの部隊というか……
ディアロ城の騎士以外から選抜してもいいか?
制服は、ディアロ城のを着せるようにするから」
「あぁ……構わねぇよ、俺は」
良い奴がいるならそいつに頼む、と彼は言う。
ヒトラーは"それなら良い人間がいるにはいるんだ"と呟く。
ジェイドはそんな彼らのやり取りを見ると、ふっと笑みを浮かべた。
そして、言う。
「写真の撮影はプロの知り合いがいますからその人に頼んでみますね。
人づてなのでちょっと時間がかかるかもしれませんが」
「あ、じゃあお願いしますー!
明後日かそこら、そのカメラさんが都合よければ……」
大体どんなもの用意してほしいとか、そんなことを言うゲッベルス。
ジェイドはそれに頷く。
フィアはふっと息を吐き出す。
どんな広告が出来るやら、と呟く彼を見て、スターリンも苦笑まじりに"皆目見当がつかないのだよ"といったのだった。
―― Choose a person! ――
(今回の条件に合うのは誰?
どんな広告にしたらどれだけ効果が出るだろう?)
(何やら生き生きと行動している紫髪の少年。
此れが本職もいいところだものな、納得といえば納得だけど…
数人心にダメージ食らったやつがいる気がするのだよ)