ワルキューレコンビで深夜テンションなお話です。
フロムさんの能力恐るべしだな、と…←おい
*attention*
ワルキューレコンビの話です(BL注意です)
深夜テンション&甘めなお話です
フロムさんの魔術の所為でこういう目に遭う大佐殿を書いてみたくて…←
甘く乱れる大佐殿も素敵だと思うのです(^q^)
その魔術の効力が切れるまで相手をしようとするヘフテンさんだったら良いな、と…
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKというかたは追記からどうぞ!
鮮やかな青空が広がる朝。
いつも通りに賑やかな城……――
いつも通りの、会議室。
交わされる意見。
そんななかにいる黒髪の少年は俯いていた。
「は……ぁ」
彼……シュタウフェンベルクの口から溢れる吐息は、荒い。
必死に堪えたような、吐息……――
彼の頬は薄く紅潮している。
残された左手は固く拳を握り、震えている。
必死に唇を噛み締める彼は何かを堪えているようだった。
そんな彼を盗み見た彼の上官、フロムは小さく笑みを浮かべた。
彼は、他人の感覚を操作することが得意だ。
現在も、その魔術を使っているのである。
タチが悪いのは、操作している感覚。
視覚や聴覚を弄る方がまだマシだとシュタウフェンベルクは思った。
彼が弄られている感覚……それは、性感。
この会議に来る前、シュタウフェンベルクはフロムの部屋にいた。
仕上がった書類を彼のところに届けにいったのだ。
どうやらその時に魔術をかけられたらしい。
会議室に入り、軍義が始まると同時、体を蝕む感覚に苛まれた。
無論、こんなところでみっともなく喘ぐ訳にはいかない。
襲い来る悦楽に必死に堪えざるを得ないその状況に、
シュタウフェンベルクはずっと耐えているのである。
「大丈夫かね?」
フロムが問いかければ、室内の視線がシュタウフェンベルクの方に向く。
無論、わざとだろう。
周囲の視線をシュタウフェンベルクに向けたのは。
本当にタチの悪い人だ。
そう思いつつシュタウフェンベルクは小さく頷いて"問題ありません"と返した。
そう返さざるを得ないと言うのが正解だけれど。
そんな彼の様子を見て、フロムは笑みを浮かべる。
予想通り、想定通りの反応だ。
シュタウフェンベルクが必死に堪えることは予想が出来ている。
それでも彼が十分すぎる羞恥を感じるであろうことも。
他人の前で必死に悦楽を堪えて赤面することに対する羞恥。
荒い呼吸を噛み殺しながら身を震わせることに対する羞恥。
それを彼に感じさせられるだけで、フロムは十分満足だった。
シュタウフェンベルクは必死に自分の服を握りしめて、その感覚に耐える。
全身を愛撫されているような感覚。
ともすればあげてしまいそうな嬌声を噛み殺しながら、
シュタウフェンベルクはその軍義に参加していた。
***
何とか軍義を乗りきったシュタウフェンベルクは自室に戻るなりベッドに倒れた。
「ぁ、はぁ……は、ぁ……っ」
必死に身を縮め、その悦楽に耐える。
一応自室に戻ったのだから声を堪えなくても良い状況にはなったが、
止めどなく漏れる嬌声は自分が聞くだけでも恥ずかしい。
シュタウフェンベルクはシーツを噛んで悦楽に耐えた。
それでも忍ばせた呼吸の隙間に甘い声が混ざる。
「っ、ぅ……あ」
まだ、魔術の効力は消えていないのだろうか。
いつになったら消えるのだろうか。
そう思いながらベッドに横たわっていた時……
トントン、とノックの音が聞こえた。
それに続いて"大佐"と彼を呼ぶ声がする。
それは彼の副官であるヘフテンのものだった。
シュタウフェンベルクは焦った顔をする。
彼は返事をしなければ部屋に入ってくることだろう。
こんな姿を、出来ることなら彼の前に晒したくない。
でも、部屋のなかに入らないでというのも不自然だ。
いつも普通に許可しているのだから……
「大佐?もうお戻りですか?」
「あ、ぁ……もう、帰ってる……」
シュタウフェンベルクは廊下にいるヘフテンにそう返す。
必死にいつも通りの声を装ったが、どうやら上手くはいかなかったらしい。
「大佐?」
怪訝そうな声が廊下で聞こえる。
それと同時"入りますよ"という声がして、ヘフテンが部屋のなかに入ってきた。
そしてベッドの上に潰れているシュタウフェンベルクを見て驚いた顔をした。
「大佐!?どうなさったんですか?」
「大丈夫、だ……だから、部屋から……」
出ていってくれ、とシュタウフェンベルクはヘフテンに言う。
荒い呼吸を必死に堪えながら。
しかしそれが逆効果だったのだろう。
ヘフテンはシュタウフェンベルクの傍まで歩み寄ると、
心配そうにその額に触れる。
「っ、ぅ……あ……」
その感覚さえも悦楽に変わってしまい、シュタウフェンベルクは小さく喘ぐ。
それを聞いてヘフテンは大きく目を見開いた。
「た、大佐……?」
「っ、離れてて、くれ……
魔術、だから……そのうち、解けるだろう」
シュタウフェンベルクは息も絶え絶えにそういう。
それを告げるのが精一杯だった。
触れないでくれ。
今傍にいないでくれ。
ただの魔術だから心配ない。
そのうち、解けるだろう。
シュタウフェンベルクの言葉にヘフテンは幾度かまばたきをする。
ベッドの上に丸くなり、必死に嬌声を、甘い吐息を堪えている彼……
ヘフテンはそっと、そのベッドの上に乗った。
軋むベッドとその振動に、シュタウフェンベルクはびくりと体を強張らせる。
「ヘフテン……?」
「そのままじゃ、辛いでしょう?」
そういいながら、ヘフテンはそっと彼の頬と唇にキスをした。
そしてそのままシュタウフェンベルクの服を緩める。
「ヘフテン、やめ……ん……ぅ」
「大丈夫ですよ……今日はもう、仕事もないのでしょう?」
だったら、とヘフテンは言う。
堪えるのではなく、いっそその悦楽に酔ってしまえば良い……
そういいながら、ヘフテンは優しくシュタウフェンベルクの肌をなぞった。
フロムの魔術の所為で既に高められた快感。
その悦楽にシュタウフェンベルクは甘く喘ぐ。
びくびくと体が震えて、彼はヘフテンの背に腕を回す。
自分より大きな体。
それを震わせて噛み殺したような嬌声をあげる彼。
苦しげな、切なげな吐息。
それを見て、聞いて、ヘフテンは緑の瞳を細める。
彼をこんな目に遭わせたことは許せない。
けれど今それをこうして癒すことが出来るのが自分だけであるのは、嬉しい。
だってほら……――
彼は喘げど、拒絶はしない。
「大丈夫ですから……僕に、委ねてください」
そういいながらヘフテンはシュタウフェンベルクの肌を撫でる。
そしてそのまま彼の首筋にキスをした。
「ぁ……っ、ぁあ、ヘフテン……っ」
甘い声で名を呼ばれる。
縋るように腕を回される。
そんな彼が、たまらなくいとおしい……――
ヘフテンはそう思いながら優しくシュタウフェンベルクを愛撫した。
フロムがかけた魔術の効力が切れて、彼が眠りにつくまで……
―― その熱を癒すもの ――
(体を蝕む熱。
それを癒す愛しい彼)
(甘い声を漏らして僕にすがる愛しい人…
大丈夫、大丈夫、貴方の熱は僕がおさめるから…)