新ショタコラボでシリアスチックなおはなしをば…
こういう目に遭わされるゲッベルスさんを書いてみたかったのでした…←おい
長引きそうだったので一応二つに分けました(^q^)
*attention*
新しょたコラボのお話です(BL注意)
シリアスなお話です
少年趣味な変態さんに乱暴されて…ていうゲッベルスさんを書きたくて
何をしたのかは、また次回細かく…
好きだった相手さえも忘れるって切ないな、って(^q^)
ロシャはたぶん暫く状況飲み込めないと思います←
続く、かも←
相変わらずの妄想クオリティ
ナハトさん、本当にすみませんでした…!
以上がOKという方は追記からどうぞ!
暗い、暗い、部屋。
そこに閉じ込められているのは、紫髪の少年。
此処に放り込まれたばかりの時は相手に向かって暴言を吐いていたが、
今はもう弱々しく藻掻くだけで抵抗という抵抗ができていない彼……ゲッベルス。
任務で外に出たときに彼はこの部屋の主らしい男に捕らえられた。
元々彼はあまり戦闘が強い方ではない。
体術は見た目の通り苦手だし、武器もスタンドマイク……
魔術を使ったり増幅するには最適だが、実質的な戦闘には向かない。
結果、彼はこうして此処に……
暗く湿っぽいこの部屋に放り込まれたのだった。
それでも彼は、必死に抵抗した。
帰りたい、帰りたい、その一心で。
しかし、そうして藻掻いているときに、あの男が帰ってくる。
ゲッベルスをこの部屋に閉じ込めて、好きに玩ぶ、少年趣味の男。
「無駄だな……君は逃げられない」
ずっと此処にいるんだよ。
そんな言葉と同時に、固いベッドに押し倒される。
そうした体勢になるのは此処に放り込まれるより前に経験していたことではあったけれど……
その時とは明らかに違う。
嫌悪。
憎悪。
そして……恐怖。
「嫌、嫌、……っ」
ゲッベルスは必死に逃げようとした。
しかし華奢な彼では自分を押さえつける男の手を外すことはできない。
そうして藻掻くことがかえって男を煽りさえした。
「いいねぇ……そうして怯える、まだ成熟しきってない子の顔」
可愛いじゃないかと笑いながら男はいう。
そしてゲッベルスの服を肌蹴させた。
色の白い肌が露になる。
華奢な体躯。
まだ男らしさとは遠いところにある、少年の躰……
それを見て、男は笑うのだ。
厭らしい笑み。
肉欲。
自分の歪んだ性欲を満たすための道具としてゲッベルスを見つめる瞳……
それを彼は嫌悪した。
それと同時に恐怖した。
「やだ……助けて、ロシャ……怖い」
反射的に呼んだのは、黒髪の彼の名前。
自分と同い年。
明るくて無邪気で、でも嫉妬深くて寂しがりやな……
嗚呼、彼は今の自分を見たらどう思うだろう?
そう思っていっそう彼が愛しく、恋しくなる。
彼とは何度もこういう行為をしたことがある。
でも、感覚も感情も、あのときと今では大違いだ。
優しい声も愛撫もない。
ただただ欲を満たすためだけに抱かれているのだと感じる、行為……
そのなかで求めるのは優しくて愛しい、彼の手だった。
小さくて、暖かい手。
いつも自分に触れて、優しく頭を撫でてくれた手。
しかし、ゲッベルスが彼の、ロシャの名前を呼ぶことさえ、男は許さなかった。
スッと目を細めて、彼はいった。
「それは友達か何かの名前か……?
駄目じゃないか、こういうときに他の人間の名前を呼ぶのはマナー違反だ」
その声と同時に、大きな掌で体を撫で上げられた。
びくんと躰が跳ねる。
荒く息を吹きながら触れてくる男の手から逃れようとしつつ、
ゲッベルスは悲鳴をあげた。
「ひ……っ、嫌、ぁ……あっ」
嫌なのに。
気持ち悪いのに。
滲んでしまう嬌声が悔しい。
いくら叫んでも、いくら泣いても、状況は変わらない。
今日もまた、こうして穢されていくんだ。
ゲッベルスはそれを感じて、絶望した。
自分の事が好きだといってくれた彼も、
自分以外の男に触れられたと知ったら幻滅するだろう。
そんな彼の顔を、見たくない。
どうしたら良いか。
悩んだ末にゲッベルスが出した答えはあまりに、残酷なもの。
―― こうするしかない。
ゲッベルスは自分自身に魔術をかけた。
それは、彼が得意とする、精神系の魔術。
「……ごめん、な……」
目を閉じたゲッベルスの頬に涙が一筋伝う。
その言葉は、頭のなかに浮かぶかけがえない彼に向けたものだった。
***
静かな暗い部屋。
そこで人形のように横たわる紫の髪の少年を撫でる男。
リアクションの小さな彼を見て、男はつまらなそうに息を吐き出す。
「もう壊れちゃったかぁ……面白くないなぁ」
彼がそう呟いた、その刹那……――
不意に、ドアが蹴破られた。
明るい光が射し込んできて、暗闇になれていた男は目を射られる。
「な、なんだ……」
動揺した顔をする男。
その前にたつのは、漆黒の髪の少年。
見た目からしてみれば、さして脅威にはなりそうにない。
寧ろ、幼い少年を好む男には好都合な獲物にもなったかもしれない。
しかし、そんな彼から滲み出る雰囲気は大人をも、
容易に殺せてしまいそうなものだった。
こいつは、危険だ。
男の頭のなかで警鐘が鳴り響く。
それと同時に、黒髪の少年は男の……もといゲッベルスの方へ歩み寄った。
「お邪魔するね、おじさん」
そういいながら人懐っこく笑う、黒髪の少年、ロシャ。
彼の瞳が捉えているのは、ゲッベルスのみだ。
彼は今眠っている。
……眠っているのか意識を失っているのかは果たして不明だけれど。
「やっと見つけた……」
ロシャはそう呟きながら、男の方へ歩み寄る。
数日前、任務の帰りに姿を消した愛しい彼。
ロシャは死に物狂いになってさがしたけれど、今まで見つからなかった。
この男が魔術で撹乱していたからだ。
しかし、それくらいで怯むロシャではなかった。
彼も僅かだが悪魔の魔力を使える人間。
「……僕の大事な人に手を出しておいて無事で済むと思わないでね」
そういいながら、ロシャは自分の武器である鎌を強く握った。
ぎらり、とそれが光る。
男はひっと息を飲んだ。
そんな男にロシャは鎌を向ける。
そして、笑った。
「……もう、人は傷付けないつもりでいたけど、これは仕方ないよね……」
もうこれ以上人を傷付けない。
そう決めていたけれど……
大切な相手を傷つけた人間への報復。
そのためならば仕方ないよね、とロシャは呟く。
鎌を自分に向ける彼を見て、男はいった。
「や、やめ……死神、……」
そんな男のおののいた声に、ロシャは笑う。
そして鎌を振り上げながらいった。
「死神?やだなぁ、そんな恐ろしげなモノじゃあないよ……」
ただの子供だよ僕。
ロシャはそういいながら思いきり鎌を振りかぶった。
ぶんっと彼の武器が掠めると同時、男は気を失って倒れた。
それを見て、ロシャは溜め息を吐き出す。
「……これくらいで失神するくらいなら容易いよね」
気が弱い癖にこういうことをする、と小さく息を吐く。
そして鎌に結んだリボンを撫でながら、呟くようにいった。
「人を傷付けない……その誓いは守れて、よかった」
これ以上ひとを傷つけたら彼と一緒にいられなくなるかもしれない。
だから、誰も傷付けないつもりでいた……
その誓いは守れて良かったと、ロシャは思う。
と、その時。
眠っていたらしいゲッベルスが体を起こした。
ぼうっとしたように倒れている男の方を見る彼。
それに気がつくとロシャは彼の名を呼んだ。
「ゲッベルス!」
その声に、ゲッベルスは振り向く。
そして……赤色の瞳を細めた。
"怪訝そうに"。
「誰?」
彼の口からその声が聞こえたのだと認識するのに少し時間がかかった。
しかしそれを理解すると同時……信じられないという思いを、感じた。
「え……」
ロシャは起きたゲッベルスの肩を掴んでいた。
それを見て眉を寄せると、ゲッベルスはその手を払う。
「何なの?誰お前」
怪訝そうに、若干警戒したように、ゲッベルスはいう。
それを見てロシャは何度もまばたきをした。
そして、苦笑のような、困ったような笑みを浮かべつつ、いった。
「え……やだ、ゲッベルス、ふざけてるの?」
冗談きついよ、とロシャはいう。
ゲッベルスはそれを聞いて、さらに顔を歪めた。
「ふざけてるのはそっちだろ、俺の事馴れ馴れしく……っ」
馴れ馴れしく呼ぶな。
そう言おうとしたのだろう。
しかしそれが言葉になるより先、ゲッベルスの体がロシャの方へ倒れてきた。
「ゲッベルス!」
驚いて抱き止めた彼の体は、熱い。
こんなところに閉じ込められて、体も限界だったのだと思う。
けれど……――
「……ゲッベルス……?」
いったい、どういうことだろう。
さっきの、反応。
まるで初対面の人間に向けるような……傷を負った獣のような態度。
ロシャはそれに驚いていた。
とはいえ、そんなことをいっている場合出はない。
ロシャはそう思いながら発熱しているロシャの体を抱き上げて、
彼が暮らしている城に……ディアロ城に向かったのだった。
―― とれる道はひとつだけで ――
("それ"を使えばどうなるかなんてわかりきっていた
でももう、そうする以外方法は何も思い付かなくて…)
(冷たく、そっけない、愛しい彼の態度。
それに驚いて、傷ついて……嗚呼、何があったというの?)