こんにちは
玄神です♪
エアコンの効いた部屋で布団をかけて寝る…
「熟睡できる」「体に悪い」と賛否、専門家は?
オトナンサー 8/17(金) 6:10|Yahoo!ニュース
より
エアコンを効かせて布団をかける方法、効果は?
猛暑で寝苦しい熱帯夜が続く中、
「エアコンと睡眠」についてSNS上などで話題になっています。
睡眠中にエアコンを使用する人の中には
「エアコンがよく効いた部屋で布団をかけて寝る」ことを気持ち良いと感じ、実践している人が多いようです。
SNS上では「めっちゃわかる」
「毎晩これで寝てます」
「こたつでアイス食べるとおいしいのと同じ」
「熟睡できる気がする」
と賛同する声や、「部屋を冷やしすぎるのは抵抗ある」「体に悪いのでは」などの意見もあります。
この方法で、睡眠の質は上がるのでしょうか。
近著に「あきらめていた『体質』が極上の体に変わる」(ダイヤモンド社)があるナイトケアアドバイザーで睡眠改善インストラクターの小林麻利子さんに聞きました。
睡眠に適した温度は26度
Q.まず、睡眠と温度の関係について教えてください。
小林さん
「睡眠に適した温度は26度です。これはエアコンの温度設定ではなく、温度計を用いて測った時の室温を指します。
今年のような猛暑続きの熱帯夜の場合、エアコンの設定を26度にしても、実際に室温が26度に下がるまでにかなりの時間を要するため、設定温度は低めに設定してください。
寝室には、温度計を用意しておくとよいでしょう。
ちなみに、私の自宅の寝室は最上階の角部屋(北西側)で、窓からも天井からも熱が伝わります。
カーテンを閉めていても、室内は約32度になっていることもあるため、つけ始めのエアコン設定は『22度・強風』です。
26度になったら、風量は『自動』、風向きは一定で固定、温度は26度に設定し、一晩中つけています」
Q.「エアコンが効いた部屋で布団をかけて寝ると気持ち良いと感じる」のはなぜですか。
小林さん「『気持ち良い』と感じるのは、エアコンが効いた状態の寝室が睡眠に適しているからです。
一般的に、睡眠に適した温度は26度と言われており、真夏に熟睡するためにはクーラーが欠かせません。
しかし、冷風が体に当たると表面の血管が収縮し、体の内側の温度が放出しにくくなり、眠りが浅くなってしまうことがあります。
そこで、布団をかけて、体に直接冷風が当たるのを防ぐことで満足のいく眠りを得ることができるのです」
Q.実際に睡眠の質も高くなっているのでしょうか。
小林さん「深い眠りにつながっているため、睡眠の質も高くなっていると言えるでしょう。
寝つき時に『最高に気持ち良い』と感じる環境ならば、寝つき後の過剰な寝返りを防ぎ、90分以内に深い眠りが得られます。そうすると、成長ホルモンがしっかり出て体が最高にリカバリーされるため、翌朝の快適度が大きく変わるのです。
なお、より質の高い睡眠には、
『クーラー+布団』に加え、長袖・長ズボンの寝具を身に着けることをお勧めします」
Q.真夏でも長袖・長ズボンが必要な理由とは。
小林さん「眠り始めの90分以内に深い眠りに入ると、深部体温が大きく下がります。それに伴って発汗し、手足から放熱されます。その時に半袖・半ズボンを着ていると、汗が肌にまとわりつき、
寝具内に熱や湿気がこもるため、布団と敷布団の間の湿度が高くなり、体の内側が放熱しにくくなります。
長袖・長ズボンは汗を吸い取って発散してくれるので、布団と敷布団の間の空間が快適になり、眠りやすくなります。
綿100%の長袖・長ズボンのパジャマが最適です。また、寝つき時には涼しく快適でも、早朝4時ごろには深部体温が最も低くなり、寒くて目覚めてしまうこともあります。
冷えから守ってくれるという点でも優れていると言えるわけです。
なお、夏物のパジャマのズボンは薄いため、巻き上がって足首が丸見えになることもあります。
ネグリジェなども同様ですが、足首は脂肪や筋肉が少ないため、冷えやすい部位です。ここが冷えると、体全体の冷えを感じやすくなるため、パジャマズボンの上からレッグウォーマーをして、まくれ上がるのを防ぐとよいでしょう。
足首を温めると、足先から熱が外に逃げやすくなり、内側の深部体温が下がりやすくなるため、深い眠りにつながりやすくなります」
夏の睡眠を快適にするポイント
Q.温度設定の他に、就寝時のエアコン使用のポイントはありますか。
小林さん「睡眠の適温である26度を保ち、より快適な環境を整えるために、以下の点に注意してください」
【温度】
湿度は50%台になるように、エアコンのドライ機能や除湿機を利用しましょう。
例えば、75%の湿度の場合、気温が適温であっても中途覚醒が1.3倍に増えるという研究もあります。
ただし、気温が下がるだけでも湿度はある程度下がります。湿度は感覚でパーセンテージを把握しづらいため、湿度計を用意してください。温度計と湿度計が一緒になった「温湿度計」を寝室に置くことをお勧めします。
【風向き/風量】
冷風は絶対に体に直接当てないようにします。
気付かないほどの風でも、冷風であれば、深い眠りの出現が減ることが研究で分かっています。
そのため、エアコンの風向を「自動」に設定するのはNG。
体に当たらない向きに固定してください。
一方、風量は気温に合わせて自動的に調整できるように「自動」設定にします。
サーキュレーターを上向きに設置して、寝室内の空気をかき混ぜるとよいでしょう。
この場合も冷風はNGですが、同じ室温でも温度の「ゆらぎ」が室内にある方が深い眠りの出現率が高くなります。
なお「扇風機の風を壁に当てると柔らかい風になる」と考える方もいますが、
その場合でも冷風です。
その風を体に当てるとだるくなるほか、
血管が収縮し、体の内側の温度が下がりにくくなるため、眠りが浅くなります。
そのため、上向きに設定できるサーキュレーターが優秀です。
【使用する時間】
エアコンは一晩中つけっぱなしにしましょう。
つけ始めに電力がかかるため、その方が経済的です。
「つけっぱなしだと体がだるくなる」という人がいますが、それは、風が体に直接当たっているか、またはタイマーオン・オフ設定をしたことで室温が変化し、寝たり起きたりを繰り返して睡眠の質が悪くなったためだと考えられます。
Q.その他、夏の睡眠を快適にする方法を教えてください。
小林さん「昼間はカーテンを閉めておき、熱を遮断します。
壁やクローゼット、タンスの引き出し内に熱がこもることもあるため、エアコンを入れる前に全部開けるとよいでしょう。
また、入浴の際は必ず湯船に浸かってください。
暑い夏は、深部体温を少し上げてから急激に下げた方が、熱がこもらず最高の眠りを得ることができます。
シャワー浴や、ほんの少し湯に浸かるだけでは、深部体温は上がりません。
湯の温度の目安は、40度15分。
ペパーミントなどメントール系の入浴剤を入れると清涼感があるため浸かりやすくなります。入浴後、もし汗が気になるなら、バスローブか綿100%の通気性の良い風呂上がり用の服を着て、
汗が落ちついてからパジャマに着替えるとよいでしょう。
寝る時に布団が暑ければ、細長くして抱き枕のように使います。
『横向き寝』は接地面が少なく安定しませんが、抱き枕のように使うことで安定し、体動が減ってよく眠れます。
もし寒くなれば、無意識に布団を広げて体にかけることができます。タオルケットは寒いのでお勧めしません」
参考になれば、幸いです。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。