多数の作家サンの短編集です。
気に入ったものだけ感想を。
『男』角田光代
ウエスタン帽の男が死神みたいに思えました。
結局最後はどうなったのでしょうか。
主人公の穏やかな心境が良かったです。
『さよなら、猫』島本理生
死なせてしまったやるせない気持ちと、術後の後悔が心に痛く染み渡りました。
猫達の行動が人間の様で面白かったです。
『タイムリミット』辻村深月
デンジャラスな隠れんぼゲーム。
妹とへの愛情や、自分の醜さや、元彼への後悔。
悲しいけれど、どこかスッキリできる物語でした。
『ふたり流れる』市川拓司
部屋で語る男女。
夢の話がほっこり温まる、ほのぼのという感じです。
でも重い病気というエピソードは、無い方が好きでした。
『おしっこを夢から出すな』穂村弘
丁寧な口調で語られる、少し下品な便所事情。
なかなかに面白かったです。
最後の問いかけは優しい響きが残りました。