★ 宛先の無い手紙‐12年目の哀悼‐
・・Music


拝啓 kamiさま

今年の梅雨入りは記録的な早さでした。
梅雨寒の日も続いたりして、前半は少し過ごしやすく、ほっ…としていました。

夏至を明日に控えた今日は、打って変わって蒸し暑い日になりました。


kami。
貴方が天へ召されてから、もう12年。
今年は13回忌になるのですね。

初めてドラムも歌うのだと知ったあの日のことは、わたしは何年経っても忘れないでしょう。

どんなに時間が経ったとしても、貴方が遺してくれた「音」は錆びないから。

貴方の「音」への熱い思いと一緒に、それらはわたしの心の中で生き続けるって、思って―――。


kami
ヴィジュアル系は今、過渡期です。

力のあるバンドであっても、消えて行ってしまいます。


また、握手券などの特典目当てに何枚もCDを買わせるセールスパターンが当たり前みたいになって来ました。

過去に記録されたミリオンって、「楽曲が素晴らしいから」と、みんなが買ったCDの１枚の重みが作り出したものですよね。
今の売り方で記録された数とは、訳が違います。

これから先も、こんな楽曲軽視な状態が続いたら、音楽界はどんどん腐敗して行く気がして…。


わたしはとても哀しいけれど、貴方はなんて思うでしょうか。


その高みから、これからの音楽界を見守っていてください。


kami
今日は貴方の遺した音を聴きながら過ごそうと思っています。

わたしは今も、kami、貴方を愛しています。


2011年６月21日
13回忌に―――

冰月まひな 拝
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