話題:小説の書き方


はいはい。
なんだか、もうネタが無くなってきました。
あ、今回は「推敲」についてです。


推敲とは、書いた作品を読み直し、良い作品になるよう添削していく作業ですね。

この推敲、初心者には結構大切な作業だと思います。
ただそれは、悪いところを直すためではなく、自分の文章のくせや雰囲気を掴むためです。
例えば何かスポーツを始めるとき、まずは自分に向いているポジションを探すでしょう?
初心者にとっての推敲は、それと同じです。
自分はどんな作風が向いているのかを確かめましょう。
会話文が軽快ならコメディが向いているでしょうし、心情描写が綺麗なら恋愛、文にスピードがあるならアクションが良いかもしれません。
自分に向いたジャンルの小説を書いていると、上達速度は上がります。
推敲で良い作品に直していくのは、その後でいいです。
というよりも、それからじゃないとできません。
文章を書くのが下手なまま推敲したって、上手な文章になるわけがないでしょう?
せいぜい、誤字脱字や改行の修正くらいしか、意味のある添削はできないはずです。


さて、では自分の作風を掴んでからの話です。
推敲で意識することをいくつか書きましょう。

1:時間を置いてから行う。
作品を書き上げてすぐは、その達成感で目にフィルターがかかります。
それは、「この作品は最高フィルター」です。
これにより、作品がとても良いもののように見えてしまうので、まともな添削ができません。
このフィルターの外し方は、時間を置くということだけです。
頭の中で、その作品に対する異様な熱が冷めるまで待ちましょう。


2:第三者の目で見る。
よく客観的に見ろと言われますが、それはこういうことです。
自分の中に読者としての自分を作り出し、そいつに作品を読ませるのです。
作家としての自分は、縄でぐるぐる巻きにして転がしといてください。


3:推敲し過ぎない。
推敲とは、すればするほど良いというものではありません。
あまり繰り返しすと、物語が整頓され過ぎてしまいます。
推敲前が下町の町並みだとすれば、推敲し過ぎたものは高速道路です。
自分の作風も薄れていきます。
それでは面白味がないでしょう?
それに、時間の問題もあります。
よく、ある程度書いては推敲して書き直し、またある程度書いては推敲するという人がいます。
この方法はおすすめできません。
例えば、1日で30ページ書ける人がいます。
書いては推敲派だった場合、次の日は推敲に当てられるので、2日間で合計30ページになります。
しかし、もし推敲をしなかったなら、この人は2日間で合計60ページ書けていたのです。
これはもったいない。
そんなことをするより、ひとまず全て書き上げてから、一気に推敲した方が良いです。


4:できるなら他人に読んでもらう。
いくら読者の自分を作っても、根底では作家の自分と繋がっています。
作品の設定も頭の中に入っているので、細かい矛盾にも気づきにくいです。
そこで、恥ずかしさなど捨てて、誰かに見てもらうべきです。
できれば、文章を書くのが趣味な人に見てもらうのが最良なのですが、そうそういるものではないですね。
とりあえず、読書好きの友人辺りでも良いでしょう。
そして、注意です。
友人等が読み終わった時、「どうだった?」と聞いてはいけません。
絶対に、
「面白かった」
「良いと思う」
「悪くないよ」
という、実のない返事がきます。
そこで、準備しておくものがあります。
ずばり、チェックシートです。

・文章は読みやすかったか。
・会話文でキャラの区別はしやすかったか。
・わかりづらい表現はあったか。
・矛盾しているところはあったか。
・読めない漢字はあったか。
等々。

このような項目を設けたチェックシートを書いてもらうと良いでしょう。



とまあ、こんな感じですかね。