最近WOWOW内のCMで、海外のやらせ番組として有名な番組の撮影で廃墟に行ったら…みたいなホラー番組のCMをよく観ます。その度に怖さの剰り目を瞑る次郎さん。子どもか。
心霊系ホラー苦手なくせに、怖いもの見たさで観て後悔し続けて来たので、漸く最近は観ない事にすれば良いんだ!と学習しました。それでも観ちゃう事もあるんですが。
実は家族以外には話した事はないんですが、その昔、足だけ歩いてるのを見たりとか、貞子みたいな幽霊を見たりとか、そんな経験を沢山して来たのでその反動で今は駄目なんだと思います。
(そして当時見たぬ〜べ〜にも大きな責任はあります(`・ω・´)←)
そんな訳で今回はそんなトラウマにピッタリな、
を
一昨日やっとこさ観ました。
の著者、町山さんのトラウマ映画特集が去年WOWOWでやっていて、その時に録画したものです。
この特集の時に紹介された、
もかなり面白かったので、今回の作品も大分期待して観ました。
因みにトラウマ映画のポイントは、タイトルは思い出せないけど、何か気持ち悪かったって言うこのモヤモヤした感じこそ、ポイントだそうです。
きっと、ウチのBLOGを読んで下さっている目の前の貴方にも、そう言う作品の一つや二つあるんじゃないでしょうか?(笑)
そんな訳で、追記で感想です。
中年の婦人が自宅でエレベータに乗ったところ、故障で中に閉じ込められてしまった。
それをいいことに、屋敷に浮浪者たちが上がり込み部屋を荒らす……。
篭の中の鳥になった女性の恐怖を描いたサスペンス。
++++++++++
先ず主演が、
に出演していたOlivia De Havillandで、悪役キャラが、
に出演していたJames Caan。
このJames Caanは、今回のこの作品で注目されてThe Godfatherに出演する事になった、言わば切欠となった作品らしいです。
真夏の暑い日、自宅のエレベーターに乗っていた時に運悪く停電してしまい、其処に浮浪者達が侵入して来て恐怖する、そんな作品です。
体が悪いから無理矢理降りる事も出来ないし、非常ベルを鳴らしても周りの騒音でかき消されちゃうし、冷房器具は停電で止まってしまったから暑いし、唯一の身内の息子は今度の火曜日まで帰って来ないし、その上浮浪者達に目を付けられて家の中の物を目の前で堂々と盗まれるしで、絶対に体験したくない最悪の事態のオンパレード。
またこの浮浪者がとんでもない悪者で、その主犯格となるJames Caanが演じたリーダー的存在の男は、お金よりも婦人を恐怖のどん底に突き落とす事を楽しみにしている奴で、もう救いようのない悪者なんですよね。仲間にも手を上げるし。
白黒映画だからか、余計に不安感を煽ります。これはカラーじゃ味わえない様な恐怖です。
然し、この作品を観ると周りの人が如何に他人に無関心か分かりますね。
主人公の婦人が「今度から非常ベルが鳴ってたら無視しないようにするわ」と言ってたのが、引っかかりました。それじゃあ、今まで助けを求めるその音に耳を貸さなかったのかアンタは。
それに、動けない下半身を引きずって、必死で外に逃げて目の前の道行く車に助けを求めても、誰も見向きもしなかったりと、何だか切なくなりました。
白バイだって目の前通ったのに気付かないんですよ。こんな事ってあります?
最終的に大事になって、やっとその事に周りが気付くんですが、その大事って言うのが何とも言えない最悪なケースでして(ネタバレになるので余り言えませんが)、そこまでしなきゃ気付かないって言うのが、何か寂しいです。
助け合いの精神と言うか、そう言うものがこの時代にはないんでしょうかね。
※此処から完全なネタバレ含みます。
個人的に、私が怖いなあって思ったのは息子の手紙。
この手紙は、いつも息子が出掛ける時に母親に送る置き手紙で、今回も母親はその手紙だと思っていたら、実は遺書だと知って。
エレベーターに閉じ込められてしまったから、直ぐに読む事が出来なかったんですが、実はその手紙には「考えを改めてくれたか後で電話する。もし考えを改めてくれなかったら自殺する。」と書かれていて、エレベーターに閉じ込められていた時に既に三回も電話が鳴っていたんですよね。
恐らくその電話は息子からで、直接的には描かれてはいなかったんですが、電話に出なかった(出れなかった)事で息子は自殺したんじゃないかなと思います。
息子は普段から束縛する母親を嫌ってて、いい加減そんな母親に解放されたくて今回の手紙を書いたんですが、きっと電話を出なかったのは、母親が考えを改めなかったと勘違いしたんじゃないでしょうか。
息子の生死については、結局最後まで描かれてはいなかったんで想像でしかないですが、もしそうなら結構キツいですよね。
そして悪党の最期がまあ、エグい。
とんでもない悪党だったので、ざまあみろと言いたい所でしたが、頭半分車に潰されて死ぬって…ちょっと流石に同情してしまいました。
(因みに先程書いた“大事”とはこの悪役キャラが死ぬシーンの事です)
婦人も息子の事と、悪党に追い詰められた恐怖からか、最後精神的に壊れてしまった感じが何とも言えませんでした。
これは確かに、何も情報も知らない状態(トラウマ映画云々とか)で観たら、確実にトラウマになった作品だと思います。
まっさらな状態で観るには、エグ過ぎる作品です。ホント。
まあ、此処を読んで下さっている方は前情報があるので、観る時にある程度覚悟は出来ているかと思いますが、何も覚悟しないで観ると強烈だろうなあ。
何とも言えない様な、精神的に来る様な作品でした。
あ、いやでも充分面白かったですよ!楽しめました!
2013-2-22 10:05