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答えは自分で分かってる(アイ→デン)

※ゲームデントとアイリス設定。




デントはサンヨウジムのジムリーダー。紳士で優しい気が利いて料理もできるし女の子にも人気があって。ポッドとコーンと違って穏やかな性格で。この前なんてラブレターなんかもらっちゃってさ、告白される所見ちゃったんだから。でもせっかく女の子が勇気だして告白したのに「ごめん」の一言ですませるのはどうかと思うよ?あんなに女の子と仲好さげなんだったらもうちょっと気の利いた事いいなさいよ馬鹿。そんな後,
今こうして覗き見していた私とばったり会っても何事も無かったようにへらへら笑っちゃってさ。乙女心ってもんが本当分かってない。

 

「アイリス」

突然肩にぽんっと手を置かれ、思わず跳び跳ねてしまう。そんな様子の私に一瞬びっくりしていたデントだけどすぐに私の顔をじっと見つめてきた。綺麗なエメラルドグリーンの目。目を剃らしたくても剃らせれない。

「な、何」

「大丈夫ですか?元気ないみたいですよ」

そう言って手を私のおでこに優しく置いてきた。熱い。物凄く熱い。顔は真っ赤になっていくのが分かる。恥ずかしい。そしてこの恥ずかしい気持ちをデントに知られるのがもっと恥ずかしい。


「だっ大丈夫だってば!」
バシッとつい反射的にデントの手を振り払う。その時私は自分のやった行為を一瞬で後悔した。デントの目が小さく揺れた。目が合ったまま互いに辛そうに数秒間見つめ合う。
本当馬鹿だ私。勝手にイライラして恥ずかしがってこんな態度とって。でもデントと居ると苦しいの胸が締め付けられてるくらいに苦しいの。でも一緒にいたい。あなたのその目も声も優しさも笑顔も暖くて柔らかい手も全部欲しくなるの。

「僕のこと、嫌いになったのですか?」

「そんなわけないじゃない!デントのばか!!」


自然と涙がぽろぽろと自分の頬に伝った。
嫌いな訳ないじゃない。
こんなの初めてだよ。

 

この我儘でどうしようも
ない感情は何?

急上昇(デン→アイ)

※ゲームデントとアイリス設定



「ねえデント」

アイリスは突然しゃがみこむとじっと真剣な大きい目で僕を見てきた。
一瞬どきりとしながらも僕はアイリスに近づいて同じ目線の高さになるようにしゃがんだ。ぱちりぱちりと目が合う。自分が同じ目線になるように合わせたのに思わず目を逸らした。急に恥ずかしくなったのだ。だって今までずっと隠してきているこの感情があったから。


「どうしたのアイリス?」

不自然な態度をごまかすように涼しげな笑顔でアイリスに微笑みかけた。
うわ、これめちゃくちゃ違和感ある…と自分で思いつつも、一度目を逸らしてしまったものをどうすることもできず、ただただ笑みを深めることしかできなかった。
そんなぎこちない僕を見抜いたかのようにアイリスはくすりと悪戯っぽい笑みを浮かべると僕の肩に手を伸ばしてきた。体が固まる。思考も声も体温も時間も空間も全部。

「ア、アイリス…?」

「足、疲れちゃったから、おんぶ」

そう小さく甘えた声で言うと僕の肩に軽く手を置いてぽさり、と抱きつくように覆いかぶさってきた。心臓がうるさい。ふわりといい香りがした。これはもうどうしようもないんじゃないか。

「………これじゃだっこだよ」

「別にお姫様抱っこでもいいんだけど…」


温度が一気に急上昇した真っ赤な僕の顔を見てアイリスはまた笑った。

 

 

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