彼女は心を開きません、誰にも。
彼女は少しずつ、多くを隠します。
誰でにも。
彼女は自分の生き方を、かっこいいと思っていました。
誰が否定しても、そう信じるのでしょう。
それはある意味では、かっこいいことなのかもしれません。
でもきっと寂しいことでした。
人一倍寂しがり屋の癖して、心を開けない。
きっと、誰にも。
彼女はそれでも、自分の生き方を、かっこいいと思います。
正直な誰かを見て、羨ましいと思いながら、すべてをさらけ出す、そのリスクを背負う勇気がないのです。
だから今日も申し訳程度に否定をして、今日も誰かに何かを隠しています。
嘘を吐けるほど器用じゃないですが、だけど隠し事なら。
誰かが。
彼女のすべてを、知り得る誰かが、いてほしい。
誰にも無理だと言って、それでも誰か、彼女を助けて。
私には無理だと言って、
彼女を助けて。
あの子は、一人で生きよう生きようとして
他人との繋がりを拒み続けて
でもそれじゃ多分生きられないってどこかで分かってて
一人の人と繋いでみようとする。
その繋がりが強ければ強い程、太ければ太い程
切れてしまったら、生きられない。
それって、結局誰かに寄り掛からないと生きていられないってことだ。
一人じゃ立てない。
そんなの当たり前じゃない。
大切と言える繋がりを、守りながら、守られながら
助けた分だけ助けて
そのベクトルが一方通行だったり、力量がちがったらドミノ倒しのように共倒れだけど
様々な方向のベクトルが、纏めて+-0なら釣り合う。
それが一人で立つってことじゃないの?
一人で生きるのが理想だなんて、そんなの子供の自分勝手な勘違い、我が儘だ。
大切な繋がりの中で、どうやって自力で立つかが大切。
私たちはそんなに馬鹿じゃない。
私たちは余ってなんかいない。