昨日の夜じぃちゃんが亡くなりました。
じぃちゃんは大腸ガンが肝臓、肺に転移してました。
大腸ガンは自分でしこりを自覚してたけどプライドの高いじぃちゃんだったから人の声に耳傾けずお腹を切られたくないと病院には行かなかった。
腸がつまったみたいで苦しくなったと病院に行って検査をしたら肝臓には無数のガン、肺にも少し転移していて状態は末期で、手術には耐えられる体力もなく病院嫌いのじぃちゃんは在宅ホスピスという選択をした。
腸に管を通す治療だけしてもらって家に帰ってきたじぃちゃんは本当に末期ガンなのか?って疑うくらいの食欲でガンと知らされた時はショックで覚悟を決めなきゃと思ったけどそんなじぃちゃんを見てたら次の正月も一緒に過ごせるなって思ってた。
ほんとここ何日かで容態が急変した。
腹水がたまりだしたらしくおしっこが出ないし食欲もない。でもすぐどうにかなるなんて私はちっとも思ってなかった。
火曜日はいつも妹Aがばぁちゃんを買い物に連れてくんだけど妹Aは妊婦だし私も今仕事暇だし私が休みもらって連れてく事にした。
おとといの夜じぃちゃんが調子よくないってお母さんに聞いてたから朝早くからじぃちゃんちに行ったんだけど顔がむくんでて辛そうだった。
肝臓からくる倦怠感だと思ってたけどもうこの頃から痛みもあったと思う。
ばぁちゃんを買い物に連れてって帰ってきてもきつそうにしててこれからどのくらいじぃちゃんは苦しまなきゃいけないのかなとか考えたりして私はきつそうなじぃちゃん見てられなくて家に帰った。
夕方お母さんがばぁちゃんちに行ったらやっぱりまだきついみたいでお母さんは泊まるって言って何かあったら連絡するって言ってたけどこの時もその何かがすぐくるなんて全く思ってなかった。
9時半くらいに寝ようとしてたらお母さんから電話があって虎達が寝てからかけ直そうかなと思ったけど出てみたら震えた声で『ちょっとすぐきてくれんかな。』って言われて私もわぁ〜んって気が動転して泣きながらとーたんに虎達任せて走った。
じぃちゃんちまでは車より走った方が早いと思ったから走った。
走りながら妹二人に電話したら二人とも出てくれて急いでじぃちゃんちにきてって言った。
じぃちゃんちについたらじぃちゃんの瞳孔がもう開いてた。
とにかく呼べば返事してくれると思ってじぃちゃんの耳の傍で何度も何度もじぃちゃん、じぃちゃんって呼んだ。
うそだうそだって思って何度も呼んだらじぃちゃんがギュッて目を閉じて涙流した。あごも動いた。肩がケイレンした。
でもそれが最後だった。
先生に『え?心臓止まってるんですか?』って聞いたら『はい、もうだいぶ前から止まってます』って言われた。
信じられなかった。
信じられなかった。
信じられなくてじぃちゃんにすがって泣いた。
神様がいるんじゃないかと思ってすがれば何とかなるんじゃないかと思って泣いた。
意味がわからなかった。
今日普通にしゃべったのに人ってこんなに呆気なく死んでしまうのか。
昼間なぜもっと一緒にいなかったのか悔やんだ。
じぃちゃんがパソコンの調子が悪いから見てくれって言ったけど面倒くさいのと見ても多分私はわからないってので『私詳しくないけんわからんよ〜』と言って見もしなかった。
ガンを甘く見てた。
水面下でちゃんと進行してたんだ。
後からお母さんに聞いたら夕方から相当な痛みで暴れてたらしい。
でもみんなに見せたくないから誰にも連絡するなって言われたって。
じぃちゃんは素の姿を見せれるばぁちゃんと娘に看取られて幸せだったと思う。
ずっと苦しんでてお母さんが『痛いと?』と聞いて初めて『いたい〜』と言ったらしい。
最後までプライドを持って生きたじぃちゃんを本当に尊敬する。
昼間もっと一緒にいればよかったと思ったけどじぃちゃんは私がいれば言いたい事も我慢したはずだしいなくてよかったんだと思えた。
普段なら平日は用事がなきゃいかないんだけど昨日休みを取ったのには何かじぃちゃんからの合図だった気がする。
私はまだ今日会ってしゃべってたからよかった。
最後の動きもじぃちゃんが力振り絞って返事してくれたんだと思う。
まだ、まだ、全く信じられないけど死は突然やってくるから後悔しない生き方をしようと最後にじぃちゃんは自分の死を持って私に教えてくれた。
じぃちゃんありがとう。
じぃちゃん大好きです。
もう所定の場所にじぃちゃんが座ってないと考えたら寂しくてしょうがない。
明日虎に死という事を教えようと思います。
虎がどう受け止めるかはわからないけど家に寝てるじぃちゃんに会わせたいから。
じぃちゃんお疲れ様。
安らかにお眠りください