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白銀のソラ

雪はキレイだと、君は言った。
けど、儚いねと、君は呟いた。
なんで。
私がそう尋ねると、君は困ったような、戸惑ったような笑みを浮かべて、答えた。
だって、こんなにキレイな白でも、人に踏まれて、汚れて。
最後には溶けて、なくなってしまうから。
悲しそうに、愛おしむように、掌に舞堕ちた雪を握りしめた。
もう一度開いた掌には、キラキラと光りを反射した雫だけが、そこに在って。
うん、そうだね。
私は、頷いた。
でもね。
その儚さがあるからこそ、雪はキレイなんだよ。
私の言葉に、君は微笑んだ。
微笑んで、掌から雫を堕として。私の手を握り締めた。
また、ここに来たいです。
笑った顔は、とても温かくて。
出てきた言の葉は、まるで祈りのようで。
嬉しくて、寂しくて。
絶対に、来ようね。
なんて、なんの保障もない約束をした。
好きです。
好きだよ。
伝わった想いは、偽りなんかじゃなくて。
伝わった温もりは、幻なんかじゃなくて。
そっと、君の掌を握り返した。

ユネ

連載主人公のイメージ画

あいかわらず絵心ナッシングだorz

Taboo cross.02おまけ

【黒の教団内・地下水路(の船の上)】


「ねぇ、綾。何してるの?」

船の隅で何かを構っている綾に、愛莉が不思議そうに尋ねた。

「ねぇねぇ、これ見てよ」

愛莉の質問に答えずに、手に持っていたものを渡す。
それを律儀にも受け取る愛莉。

「これがどうかし…って何こ――!!」

そこには先程のアレンと神田の"物凄い顔"が映っており、驚きのあまり声を上げようとさた愛莉の口を綾が慌てて塞いだ。

「しー!!」

口の前で人差し指を立てる綾に、愛莉はコクコクと頷いた。

「これ、どうしたの?」

小さな声で尋ねる。

「あたしのゴーレムで、さっきこっそりと撮った」

こちらも小声で返す。

「…ね、ねぇ…まさか…」

ニヤニヤと笑う綾に、感の鋭い愛莉は口元を引き攣らせた。

「そう、そのまさか!!コレを現像しまくって、教団中にばらまくんだよ!神田に何時も髪切るの邪魔されるからその仕返しさ☆」

余りにも楽しく言う綾。

「…ね、ねぇ」

綾の背後に怪しい影が見え、悲鳴を上げそうなのを我慢しながら、愛莉は綾の肩を揺する。

「……まず始めに、捜索部隊員達の部屋に人数分送って、つぎにエクソシスト達だよね!……で、科学班に差し入れ代わりにあげて、最後に本人のへ…………やに」

ジャキン

と、自分の顔の横に沿えられたソレに、綾は冷や汗を垂れ流す。

しかも、目の前にいた愛莉はいつの間にか、姿を消していた。

誰か助けて、と周りにいた皆に視線を送るも、さっと顔を反らされる始末。

恐る恐るふり返ると顔に影を落とし、目を怖いほど光らせる神田がいた。

綾は直ぐさま顔を反らした。

「…これは幻覚これは幻覚これは幻覚これは幻覚…」

頭を抱えながら何やらぶつぶつと唱え始めた綾。

そして、唱え終わったのかおもむろに顔を上げた。

「…よし!!」

何がよしなのか、立ち上がり様に半ば叫ぶように言う。

そして、

「皆ーこの写真いるー?」

Bダッシュ並の速さで、で自分と距離をとっていた皆のもとへ駆け寄った。

「そんな悪趣味な物、いるわけないだろう」

「ユネ酷っ!!」

「…これ、僕の顔も一緒にバラまくんですか?」

「バラまいてほしいんならやるよ」

「…遠慮しときます……」

ユネ、愛莉、アレン、綾の順で喋り出す。

当人である神田はおいてきぼり状態。

「…このままじゃ詰まんねぇーから、コムイにでも加工頼もっかなー…」

「…イノセンス発動…」

「……へ…?」

不吉な呟きに、慌てて振り返る。

そこには、青筋を浮かべ六幻を構えている神田。

「…す、ストップ…落ち着こう…?」

「…問答無用だ!!」

制止する綾の声を無視して、切り掛かる。

「…ちょっ、待っ……ギャァア―――!!!」

綾の悲鳴が地下水路内に響き渡った。













終われ









はい、なんかオリキャラがでばってますが、気にしないでください。

おまけなんで、なんでもありなんです(オイ;;)

あ、でも本編では、ちゃんと主人公が活躍するんで!!

閲覧してくださった方、ありがとうございました!!
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