なんて温かいライヴだったんだろうか。人間て温かいな。音楽って素晴らしいな。BUMP OF CHICKENは改めて思わせてくれた。
ライヴ開始が近づくにつれて、ボレロの音量が上がると、私のテンションをもあがっていった。少しだけ宙に浮いている感覚を味わせた。
ショートムービーは、鹿野さんがMUSICAで記していた通りの完成度で、あの5分ですら濃密さを感じた。火の鳥が会場に降り注いだとき、彼等の音楽が確かになりだした。
シルエットの中で歌われた三ツ星カルテット。のびのびと鳴らされる音と声が、ものすごく心地よく、無駄な力の入っていない音楽にただただ酔いしれていた。
これからだ。これからはじまるのだ、と私は何度も自分に言い聞かせて、4年ぶりの彼等との再会を、噛み締めようと思った。
宇宙飛行士への手紙。
トリケラトプスに触りたいの時に、藤原さんが手で怪獣を表現していてとても可愛かった。あの広い空間で歌われると、改めてこの曲の壮大さを感じる。
HAPPY。
会場全体がメンバーの促しで手拍子に包まれた。あの一体感のある手拍子の中で演奏した彼等はどんな気持ちだったんだろうか。心地よかったと願いたい。
HAPPYの歌詞には、私は救われ続けている。僕『と一緒に歌おう』。彼等は何万人もの会場内外の一人一人に向けて発信してくれている、そんな気がした。勿論私にも。とてもとても嬉しかった。
ゼロ。
増川さんのギターソロから始まるこの曲。スクリーンには映像が映し出される。『広すぎる世界で選んでくれた 聴かせて ただ一つの その名前を....』
後半のMC時にチャマが言った。「数あるエンターテイメントから音楽を選んでくれてありがとう。そしてその中から、それこそ星の数ですよ、BUMP OF CHICKENを見つけてくれてありがとう!」
こちらこそだ。こちらこそ、音楽をしてくれてありがとう。私が見付けるまで続けてくれてありがとう。そう強く思った。
『ここでしか息が出来ない。』と藤原さんは会場に叫ぶ。BUMPは音楽のもとで生きている。音楽という場所でしか生きられない。いや、BUMP OF CHICKENがいる場所が音楽になり、そこでしか生きられない私達が、そこで息をしているんだろう。
MC
チャマがここでこのメンバーが集まることの、奇跡、尊さを話してくれた。だから最高のライヴにしようって。雑誌でよんだ言葉だったが、実際聴いたら更にその尊さに気づけた。何気ない出会いが実はとても特別なのだ。
プラネタリウム。
七夕らしい曲。きっと演奏してくれるだろうと、期待していたけど、わかった瞬間の歓声は凄かった。スクリーンに満天の空。曲と映像の融合が素敵だった。外は生憎の雨だったが、私たちがイメージすれば星空は広がっていく。少なくとも7月7日の代々木第一体育館内には満天の星空が存在していて、織り姫と彦星だって出会うことが出来ただろう。
友達の唄。
藤原さんがアコギとともに唄いはじめる。涙腺を簡単に緩めてしまう曲。チャマが泣いたのもわかる。この曲は幼稚園からの幼なじみで結成された、彼等による彼等に向けた曲であると痛感する。
Smile。
震災ソング。歌詞の一つ一つ、メロディーの一つ一つに故郷の景色や、さよならした人々を映しながら聴き入った。後半の演奏は、心に響いた。まるで命を削りながらギターをベースをドラムを演奏しているみたいだった。スクリーンに描かれた絵も印象的だった。始めは一人ぼっちだけど、ひとりひとりが集まって4人になって、もっと多くの集団になる。寂しさから力強さに変わっていく過程を見た気がした。
グッドラック。
藤原さんの伸びやかな声が会場いっぱいに響く。気持ちよく歌っているのが伝わってきて私まで嬉しかった。
『騙されても迷っても選んだ事だけは信じて』
世の中には綺麗なことだけじゃない。だからこそ私達は揺らぐし、迷う。だけども少なくともBUMP OF CHICKENは変わらない私のコンパスだ。自分で選び取ったコンパス、宝物である。これからもずっとだ。だから私は一人じゃないって思えるのよ。
ハルジオン。
まさか聴けるとは思っていなかった名曲。あの格好よいMVも思い浮かべながら必死に拳を掲げた。私にとってのハルジオンは紛れも無く彼等だ。そう思った。
ハルジオンが終わると、メンバーは恥ずかし島へ。島へ向かう途中のチャマのかくれんぼや増川さんの謎の動きをみて、BUMPらしいなあとしみじみ思った。
島へいくと定番の質問クイズ!
チャマ→増川さん
今回のツアーで食べたもので、1番美味しかったのは?
観客からカイワレ!の声。チャマが「それ、イジメだから(笑)」
増川「いっていい?全部美味しかったけど、北海道のラムしゃぶかな?」
チャマ「ラムしゃぶでいいんですね?」
増川「...テレフォン!!」
チャマ「テレフォン?ないから(笑)」
チャマ→藤原さん
チ「昨日食べたもので、1番栄養になったものは?」カイワレだのトマトだの、色々いじられた後に、でた答えは、
藤「豆腐。」
ヘルシーなBUMPです。
そろそろ藤君に歌わせてあげましょうという、チャマの声で、藤原さんがニヤリと笑い、「歌っていい?」と返す。
そうして始まった車輪の唄。
アコースティックギターが心地いい。軽やかで伸びやかな歌声。アコースティックで栄える曲だった。
そしてクイズ再開。
チャマ→升さん
「昨日食べたものの中で、泳ぐ前に食べたかったのは?」
定番の藤原さんへの耳打ち。二人がニヤニヤ笑いながら話してるのが可愛かった。なんて可愛い30代なんだろう。
そして升さんの答え
藤「 ゼリーWww」
まさかのゼリーに笑いました。
チャマは今日の朝ごはん紹介。やっぱり彼は料理上手なんだなあって思ってしまった。
恥ずかし島の感想を皆が述べて、島でのラストが演奏される。sailing dayだ。
まさかアコースティックで聴けるとは!原曲とは一味も二味も違って聴こえた。この間六本木で行われていたONE PIECE展にもいった私は、ONE PIECEもリンクさせながら聴き入った。
星の鳥が流れて4年前のホームシップ衛星を思い出した。そして始まったメーデー。後のイノセント。
そばにおいで逃げなくていいよ。
唄はそばに 君のそばに。
別アルバムに収録されている2曲だが、どちらも私達の近くにBUMPの音楽は歩み寄って来てくれていること、そして救ってくれているのを痛感させてくれる。彼等は一貫して、私達のそばで音を鳴らそうとしてくれているのが、わかるんだ。
supernover。
会場全体で腕をふる。スタンドから見ていた私からはそれが波のように見えた。会場での大合唱。彼等の優しい演奏によって会場全体が一体感を帯びていた。
beautiful glider。
アルペジオから始まるこの曲。藤原さんがライヴが終了に近づいているのを惜しみながら演奏していた。
『手を振ったあなたの無事が今でも気にかかる夜明け前』声が揺れるくらい必死に力強く手を振りながら、歌ってくれた藤原さんに、感謝の気持ちでいっぱいになった。観客みんなを案じてくれているのが痛いほどわかったんだ。
今ツアーの代表曲ともいえるこの曲は、会場内を自由に飛び回ってくれた。
そのあとに続いたカルマ、ラストの天体観測。疾走感のあるこの2曲が、会場を最後に盛り上げる。
『心臓が続く限り仕方ないから場所をとる 一つ分の日だまりに二つはちょっと入れない』ライヴ会場だってそうだって、思った。選びとったチケットを持った人間が此処にいる。その有り難みを感じなきゃって思った。
天体観測は青春だ。今ツアーラストの定番だったが、七夕の今日はより一層輝いていた曲だったように思う。今というこの時間を、会場の皆で生きていることを実感した。
supernoverの合唱で彼等を待つ。
再び彼等が登場した時、会場はもう一度温度をあげた。
チャマが汗でテカテカになった観客を天の川に表現。増川さんも今日の楽しさを伝えてくれた。
藤原さんは、私達の表情が凄く良くて驚いたって。「そのままの顔で、帰るといいよ」って言ってた。
升さんの肉声は残念ながら私には聞こえなかったけど、精一杯な姿から心にはちゃんと聴こえてきた。
くだらない唄、ダンデライオン、ガラスのブルース。古い楽曲が聴けて嬉しかった。昔の曲を聴くと思う。BUMPは変わって無いんだなって。ずっと彼等は彼等のままだって改めて思える。
ガラスのブルースは大声で歌った。あの猫に負けないように、精一杯生きて生きて生きていこうって思った。
4年ぶりのBUMP OF CHICKENとの再開は、それはそれは『かけがえの無いもの』だった。スタンドからで離れてはいたけれど、全体が見えて、何時もよりライヴに聴き入れたように思う。
また時間空くけど、今度は14日の仙台final書きます。長々とすみません。
.