スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

プライド

不安だった。
だって、どんなに頑張ったって結果はついてこない。
いつも空回りしているみたいで、地に足がついてないみたいだった。
どんなに足掻いても藻掻いても一向に前に進んだ気にならない。
不安が絶望に侵されていく。
何もないのに、何もないから、目から涙が溢れた。

「もう……やめる」
ボソッと呟いた声はしっかりと向き合う相手に聞こえていたようで、少し動揺を顔に滲ませた。
「…はっ!?」
何度も言わせんなよ。
言いたくない言葉を口にしてるから、酷く不安定な気持ちになった。
イライラしてるような、悲しくて泣きたくなるような、それでいて悔しくて悔しくて仕方なかった。
黙り込む自分をよそに、相手は怒鳴りつけてくる。
「おまっ…マジで言ってんの!?ふざけんなよ!」
「るせーよ、声がでかい」
「そうさせてんのはオマエだろ!?」
「だからうるせーって!」
はっとした。
自分の怒鳴り声に自分でも吃驚したからだ。
これじゃ八つ当たりだ。
「…悪ぃ」
「…やめる理由は?」
一番聞かれたくない質問は、一番聞かれると思う疑問と同じだったから、何て答えようか考えた。
でも結局答えは出なかった。
「限界ってやつ…?ほら、別にオレ特に才能とかないし、逆に普通の人よりないくらいだし、それを努力の積み重ねでここまで来ただけで、こっからはもうオレには無理だなって思ったんだよ」
何か口走ってるけど自分でも何言ってんのか分からない。
本音のようで、でもまだ何か足りないような。
モヤモヤしたものは自分の胸の中でざわめく。
これが最後なのに。
「…オマエの言うこっからとか意味分からん。何勝手に線引きしてんの?」
「ん〜、でも必要なものだろ。どっかで線引きしなきゃグチャグチャになる」
「グチャグチャなのはオマエの頭だろ」
ああ、うるさい。
なりたくてなったわけじゃない。
才能がある奴はいいよな、努力した分身に付いて。
オレなんか全然どうにもならないのに。
押し付けがましくガタガタ言わずに受け取れよ。
お前みたいなやつにオレの気持ち分かるわけねえだろ!
「…っ、もう限界なんだよっ!!」
俯いて絞り出した言葉はやけに寂しく聞こえた。
オシマイなんだ。
好きだからって、どうにかなるわけじゃない。
どうしようもないことだってある。
それをこいつは才能ってやつでねじ伏せる。
でも才能のないオレはここまでだ。
それを分かれという方が無理なのは分かってる。
でも引き止めるなよ。
これでもない頭フル回転で出した答えなんだ。
否定すんなよ。
「……………オマエって」
「………………」
「バカだろ」
もう何も言いたくない。
顔もあわせたくない。
聞きたくない。
でもお前が言うだけ言って去っていってくれるなら、何でもいい。
言いたいこと言えよ。
そしてもうオレに関わるな。
「何で黙ってんの?」
「……………」
「悔しいくせに」
「!!テメェ!」
煽るような言葉に顔を上げた。
「オマエ本当に理解して言ってんの?オレには到底そうは見えないんだけど。好きなのに何で諦めなきゃいけねんだよ」
「黙れ!」
「黙んねえよ。つか、何にキレてるか自覚してる?」
アホでも見るかのような呆れた視線を無遠慮にぶつけてくる。
ついに堪忍袋の緒がキレた。
「テメェだよ!!テメェにキレてんだよ!!人を馬鹿にした態度のテメェにキレてんだ!!!!」
「馬鹿にしてんのはオマエじゃねえのかよ。何が限界だ」
「はあっ!?底無しのお前と一緒にすんな!!オレは普通なんだよ!誰にだって普通は限界があるんだ!!」
そうだ!こいつはなくても普通はあるんだ!!
お前と一緒にされたらこっちが困る。
お前はみんな一緒みたいな考え方だけど、みんな違うんだよ。
………分からないのは、理解できないからだ。
こいつが才能があるせいだ。
才能のないオレの気持ちを理解できないからだ。
今だってこんなに辛いのに。
ぜぃぜぃと肩で息をつく。
悔しくて涙がこみ上げる。
絶対泣きたくなんかない。
こいつの前で泣いたら、何もかも失う気がする。
「オマエの普通がオレには理解できないな」
当然だ。
出来てたまるか。
「でも言っておく」
「…何だよ」
「限界って決めてんのは自分だぜ?」
「…はっ」
鼻で笑った。
何だよそりゃ。
「限界なんかないんだよ。自分で諦めるからそこが限界なんだ。ついでに言えば、別にオレはオマエが言うほど底無しでもなきゃ才能もないから」
「……………」
「オレのこと天才だとでも思った?」
「オレよりはな」
即答すると重い溜息がこぼれた。
「……はぁ。馬鹿決定」
「はっ!?」
「オレは努力してるよ?確かに才能は少なからずあるかもしんない。でも自分で磨かなきゃ石ころで終わるだけだ。オレはまだ諦めない。諦めたくない」
そういうこいつの目は明らかに怒りが滲んでいた。
さっきのオレのように。
まるで理解されない苦しみを胸に抱いたような目だった。
「オレ…だって本当は諦めたくねえよ」
俯いてしまう。
目を合わせたくない。
「オマエが頑張ってんのはみんな知ってるよ」
「でも出来ねぇんだよ…!」
「出来てる」
「え?」
「ついこの間までは出来てなかったこと、今日は出来てたじゃん」
「あんなのは…」
「欲張りだな」
欲張り。
だっていつも隣にいるお前はオレより随分先に行ってる。
隣にいるはずなのにレベルの差を見せつけられる。
同い年でどうしてこうも差が出るのか。
悔しくて前を見ればずっとお前の背中ばかり見てなきゃならない。
「…もういいよ。諦めたんだ、何もかも。辛いんだ」
「プライドも無駄に高いし」
「だからもう…」
そうしてもう一度だけ顔を上げた。
視線が絡み合う。
いつも一緒に下らない会話をしていた奴が、真剣な目をしてオレを見ていた。
まるで別人のようだ。
「こたえてやれよ」
真っ直ぐに射抜くような視線。

「他の誰かじゃない、お前のプライドに応えてやれよ…!」
傷付いて悲鳴を上げている自尊心。
折れてしまったそれは、それでも自分を起たせる為に懸命に働いていた。
「…うっ」
ついに涙腺が言うことをきかなくなった。
嗚咽が漏れるほどの激情が胸からこみ上げる。
いたい、痛い、居たい。
そこで、オレは諦めたくなんかないんだって、心が叫んでる。
どんなに辛くても、まだ終わってないのに自ら幕を閉じるなんて嫌だって、本当はずっと叫んでた。
小さななけなしのプライドが叫んでる。
負けんな…!って。
「ふぅぅっ…うっ」
涙が止まらない。
そっと頭を引き寄せて、奴は肩を貸してくれた。
ずっと無言のまま、ただそのままでいてくれた。
涙が止まるまで、ずっと。





単に言わせたい台詞を思いついて書いた駄文。
久々に書いたら本当に酷いwww
つか、『相手』は『自分』に恋してればいい。

自分から諦めるほど辛いことはない。
諦める方が楽なんて嘘だ。
死ぬほど辛くてもそれにしがみつく方がまだ軽い。
諦めると言うことは、そういう事だ。

笑える日のために

いつだって後悔はしたくないから邁進した。

でも後悔しない人生なんて何も面白くないって気づいた。

それでも勿論後悔はしたくないけれど。

でも悔いも残らぬ人生を歩むなんて、凄くつまらないと思う。

悔いを残さぬ時は死ぬ時だけでいい。

生きてる限り、迷い、後悔し、足掻いて、それでも尚生きていたい。

真剣であればあるほど、すべてのことに対し後悔するのだから。

いつであっても生きるのならば真剣でありたい。

けれどやはり後悔はしたくないから、そうならないように努力する。

ただ、その努力も無駄になる日が来る。

どうにもならないことが確かに在る。

それが悲しいけれど、そう思うなら割り切り生きていかなきゃならんと知った。

優しいだけでも、暖かなだけでも、駄目なときがある。

厳しく突き放す必要がある時も在るんだ。

それは悲しい事じゃなくて、きっと始まりなんだ。

だからきっと絶対負けちゃならない戦いなんだと思うよ。

出来るなら笑っていたかった。

でも、笑えないと知った日に、悲しいけれど終わりだねって思ったよ。

そうして人は歩いてく。

本当に笑える日のために。

どんな想いがあっても

忘れることは生涯ないと思った。

きっとこれからも傷ついた心を抱えて、癒せないその傷口から膿を出して、そのまま痛みを感じながら、それでも生きていくと、私は思った。

一生引きずって、生きていく。

願いも、想いも、希望も、全てねじ伏せて。

そうして私は死んでいく。

それが―――…私が出した未来だから。


結局人なんて答えは生まれたときから持っていて、大切なことほど本当は探す必要なんかない。

生きていく過程で見つける大事な結果もあるけれど、いつだって決断に至るのはもうはじめから持ってる。

ちゃんと自分の心にそれは在る。

けれど悲しい。

人はそれを忘れてしまう。

そんなときに気付くの。

私が誰かに伝えた言葉は、いつだって私が欲しい言葉だと。

けれど私が本当に大切なのは、優しい言葉なんかじゃない。

分かって欲しいけれど、分からないままでも激突するその激しさだと。

冷めてしまえば何も分からないままに時間は過ぎる。

怖くて痛いのは、私が可愛いから。

傲慢に生きてきた今までと、傲慢に生きていく今からを、直視できないから。

本当に悲しいのは、綺麗事だらけの傲慢か。

それとも引き金を引けない強さか。

死ねない強さと、殺せる弱さと。

それでも生きていく痛みと、それでも笑えない弱さで。

きっと傷を癒せない断ち切れない強さが、今もそこに在るから、私はまだ生きてる。


夢を見ていた。

優しい時間に還る夢を。

その後で酷く後悔することを知っていても、夢を見ていた。

目覚めた後に私は笑う。

自分の強欲と、愚かさと、そして純粋に。

それでも願うことを止められないと分かっていながら、私はそれをねじ伏せた。

いつか叶うと信じていた夢は、いつまで経っても叶わない夢だと思い知る。

こんなに傷だらけでもいつかはと願うその純粋に泥をかけた。

美しいものがあまりに綺麗だったから、汚したくなる。

それでも変わらずに強く光り続けると知っていても。

目障りなそれが命の輝きと知っていても。

優しい死が訪れるのを、ずっとずっと待っている。

けれども生きることを放棄しない。

それは約束に似た誓いだから。

それが最後だと、知ったから。

痛みを抱えて生きていく。

私はもう、それを諦めた。

だから大丈夫。

不安なんてもうないの。

どんな想いがあっても。

君の哀しみを分かち合いたい。

その辛さを半分私に分け与えて欲しい。

神様は狡い。

どうして君にだけ、こんなにも辛く当たるの?

その痛みを少しでも理解したい。

なのにどうして君は笑うの。

こんなにも辛かったはずなのに、どうして笑えるの。

後悔がないわけじゃないだろうに。

なのに笑う。

そして君は歩みを止めなかった。

最後まで自分で在り続けた。

それがどれだけ君を愛するものを傷つけたとしても、きっと、我慢なんて出来なかったんだ。

君は決して挫けなかった。

君は決して迷わなかった。

君は決して戸惑わなかった。

君は決してとどまらなかった。

やれることを知っていたんだ。

多くを求めなかったんだ。

けれどそれだけは揺るぎなく、絶対に譲れなかったんだ。

でも私は君がそれを選んだこと、やっぱり赦せそうにもないよ。

その哀しみも痛みも苦しみも、どうして独りで抱えてしまったの。

どうして私やみんなじゃ足りなかったの。

その傷の方が遙かに痛くないよ。

ねえ、そんな風に笑わないで。

本当は、泣きたかったでしょう?

君は、いつだって誰かのために生きて。

誰かのために笑って。

誰かのために死んでしまったね。

憎しみは簡単には消せやしない。

君を想って泣いた分、肌に馴染むように心に馴染み、こびりついたそれは消せやしない。

君はそれを決して求めてなんかいないと知ってるよ。

でもやっぱり悲しくて、痛くて、苦しいよ。

君が笑ったのはどうしてなのか今でも分からない。

けれどそれが余計に辛かった。

最後くらい言い訳も聞きたかったし、愚痴も聞きたかった。

そんな風に綺麗に笑って、私の前から消えないで欲しかった。

君が本当に愛した人は、それに全く気付いてなかったよ。

君から逃げてばかりだったよ。

君のその想いに何も応えられない人だったよ。

それでも君は仕方ないなって笑うんでしょう?

それでも君はその人を愛してるんでしょう?

それでも私の知らないその人の素晴らしさを君は知っている。

それに嫉妬していたんだ。

私は君を赦せそうにもない。

だから、君が愛した人を愛してしまった私を、君も絶対に赦さないで欲しい。

君が大好きだよ。

きっと掛け替えのない大切な人なんだ。

でも私は君を裏切ったから、だから。

君は笑わないで。

もう私にそんな風に綺麗に笑わないで。

優しくなんかしないで。

私にはそんな権利ないよ。

でも………私は君がやっぱり大好きだ。

だから君に有難うって云える日が来るまで、君のところにはいけない。

君の哀しみを分かち合いたい。

その辛さを半分私に分け与えて欲しい。

神様は狡い。

どうして君にだけ、こんなにも辛く当たるの?

その痛みを少しでも理解したい。

なのにどうして君は笑うの。

こんなにも辛かったはずなのに、どうして笑えるの。

どうして君はそんなにも残酷に優しいの。

白い月が見てる

あなたに会いたくて。

伝えたいことがあって。

でも本当に伝えたいことほどうまく言えなくて。

私は怯えながら躊躇した。

優しい言葉ならいくらでも紡げた。

欲しい言葉ならいくらでも与えた。

けれど独りで私はあなたを見てた。

灯をともした心には、影が落ち。

白い月には輝きしか見えない。

涙すらこぼれないほどあなたを愛した。

それを周りは真実と思わない。

でもそれでもいい。

あなたが分かってくれるなら、他はどうでもいいよ。

この淋しさから連れていって。

例えそれが戦場でも構わない。

この孤独を消して欲しい。

命を燃やしているのに、月は白く輝くのに、私は黒こげになることも叶わぬままくすぶってる。

だから命を落としても構わない。

だからあなたが欲しい。

強さなんかいらないから、過去なんかいらないから、全て包むその手が欲しい。

みんな脆弱で構わない。

虚勢が滑り落ちて、素のままの私があなたに出会いたいと願う。

昨日を愛し続けた。

未来に夢描いてた。

けれど私が生きるのは現在だから……。

拘りよりも、ただ純粋に、白い月の日に、あなたに会いたい。

もう一度抱き締めて欲しい。

prev next