三日月夜話
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3day Bouz Photo Diary

ひだまりを恋うる日
・・日時計(Diary)
2013/01/23/Wed 01:37


東京の雪の予報は、早朝にはらはら舞っただけで、午後からは陽も射して来ました。

雪の好きなわたしは、ちょっと残念に思ってしまったり。


4年前に急逝した親友への思いを綴っておきます。

悲しみが伝染るかもしれないので…

お嫌な方は、ブラウザバックなさってくださいね。



20年来の大切な親友が、常世の国へ旅立って、1月20日で4年になった。

「元気にしてる?」って電話をかけると、ちょっとハスキーな心地の良い声で、「あ、まひなちゃん?」って返事をしてくれていた彼女。

優しく、温かな笑顔の、ひだまりのような人だった。

心の底に、月明かりが照らすような蒼闇を潜めるわたしには、眩しくても惹かれる存在だった。


以前、或る友人が「友達にはレベルがある」って言ったことがある。

全ての友達に、自分の悩みも何もかも打ち明けられるわけないじゃないって。

自分はその人にとって、どのくらいのレベルの友なのだろう… と、それから考えるようになってしまった。

だからいつも人の中へ踏み入って行かれなくなった。

自分にとって、その人が大事な存在であっても、その人にとっては自分はレベル1だったりするかもしれないわけで。

なんとなく、その絶望感が怖かった。


それが20年前、絵を描く或るサークルで知り合ったのが彼女だった。

急速に仲良くなって、たくさんのことを話し、一緒に旅をし――…


或る時、彼女はぽつっと言った。

「私、友達ってまひなちゃんしかいないもの」 って、くすりと笑った。

わたしは虚を突かれて、言葉を失った。

あぁ それはわたしが思っていたコト。
伝えたかったコト。


社会生活を営む中での友人というのは、彼女にもいると思う。
わたしにも友人は居る。

けれど心から「親友」と呼べるのは……


わたしにとっても、彼女だけだった。


そして、そういう人が一人いたら、それだけでいいと思う。


だけど、その親友が常世の国に旅立ってしまったら……

寂しくて
哀しくてたまらない。

ぽっかり空いた胸の穴から風が吹き抜ける。
埋めることすらできない。

彼女の代わりに親友になれる人なんていないし、彼女の代わりなんて誰にもなれない。


4年。
たったそれだけの時間では、この悲しみは消えない。

あの「ひだまり」に逢いたい。

とても逢いたい。


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