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夏至の日に−11年目の哀悼−
・・日時計(Diary)
2010/06/21/Mon 22:34
拝啓 Kamiさま
東京のここ最近の梅雨は、何だか変です。
雨があまり降らなくて、一日中ぼんやり曇っているだけ。
風も無く、湿度がやたら高いのです。
梅雨寒なんていう言葉は、どこに行ってしまったのでしょうね。
あなたの突然の哀しい報せから、10年が過ぎました。
この宛先の無い手紙も、もう何通したためたことでしょう。
初めて綴った手紙は、あなたが天へ召されてから3年たった時でした。
大好きだったあなたに、もう逢えないということ
二度と再び、あの魅惑的な音を目の当たりにはできないのだということが、3年が過ぎても軽くはならなくて、そしてあまりに哀しくて…‥
あなたへの思いを手紙にしたためたのでした。
宛先は――― 無いけれど。
10年は「ひとむかし」。
ようやくあなたが居ないという現実を受け止められるようになって、あなたが遺した音も、少し聴けるようになりました。
あの時代、MALICEのローディをしていたコが、今はヴィジュアル系バンドの世界で
一生懸命歌っています。
浮き沈みの激しい世界だから、きっと苦しんだりすることも多いと思うけれど、でもあなたが遺したものが受け継がれ、育っていることに、胸がとても熱くなります。
どうかその場所から、見守っていてください。
わたしはこれからもあなたの遺した音と一緒に生きて行きます。
「音」は、あなたの意識と同じ。
ずっと ずっと 生きていると思うから。
Kami
わたしはいまだにあなたを愛しています。
2010年6月21日 夏至の日に―――。
敬具
冰月まひな 拝
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