シナプスの柩 T
BLCD- 2012.1.26 22:10




桐島水斗 :野島健児
樋口洋一郎:小西克幸
海堂   :千葉一伸
長山教授 :うすいたかやす
小笠原  :前島貴志
沢井主任 :加藤将之
研修医  :田坂秀樹
桐島豊  :高田べん
院内放送 :世戸さおり

小西×野島
うすい×野島


高校生の時に母を、大学時代に父を亡くし、父の友人・長山教授の援助を受けて医師になった桐島水斗。
8年間、援助の代償として全論文を長山の甥に譲り、愛人として身体を差し出してきた水斗は、心身共に疲れきっていた。
そんな水斗の前に表れたのは、アメリカから来た医師の樋口洋一郎で。
長山から逃げようと、経験豊富で知識豊かな樋口の力を借りて渡米を決意する水斗だったが―――。




話題:BLCD




原作未読です。
医療の知識に乏しいので医療用語に混乱してストーリーについていけるか心配でしたが、そちらのグダグダした説明などがない分、細かいところまで作ってあるなと感じるぐらいでスッと入って聴き入る事が出来ました。


このお話しは、甘々好きや恋話メインを求める方には不向きです。
あと、濡れ場目当てに聴くものでもありません。


樋口と恋愛に発展…というところで水斗は死を選び、過去を封印するかのように記憶を失って幼児退行。
「なんで?どうして?」と、ズボンの履き方や飴玉の舐め方すら知らない水斗を健気に介護をする一方で、樋口は長山教授の不正を暴こうと動いていきます。

記憶を失うまでの水斗の苦しみはもちろんですが、水斗をいちから育てなおそうとする決意と苦労、愛する人を助けられなかった苦悩、愛する人の姿なのに心は違うという戸惑い、何が水斗のためになるのかという不安。
Tでは樋口の心情が痛いほど切なく描かれていて、Uの結末までは全体通して仄暗く、とても重くて深い内容でした。

ストーリー、設定、演技、演出、全てが秀逸。
それだけに、胸に突き刺さるものが大きかったです。





野島さんは、記憶を無くす前の影を落とした雰囲気から、目覚めた時の無邪気な幼児。Uの内容まで踏み込むと、知識を得て少しずつ成長する姿、過去の記憶と今の自分に揺れる姿、全体通して多彩な演技を聴かせてくれます。
小西さんも各シーン素晴らしいけれど、最後の湖のシーンはとにかく凄い。
そのシーン全体が涙を誘われる部分ではありますが、「俺もその人に逢いたいんだ」という一言に樋口の全てが凝縮されていたのは、小西さんの力演あってのものかと。
ただ単に、これまでの事があるから深みを増す一言だったのだと言い切れません。




濡れ場は、うすい×野島で途中まで2回。
小西×野島で1回。

しかし……。内容の方にのみこまれて、濡れ場の方が霞むという。


基盤がしっかりした大人向けを好まれる方にはオススメです。



キャストトークは巻末に2分で、あっさりしたものでした。



comment.0/CLAP

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