螺旋状に突っ走って死にたい(
プロフィール)
2012/10/17
Wed
04:37
「俺たち、もう終わっちゃったのかなあ」 「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」
話題:最近観た映画
青春映画っていうのは反応がだいたい三つに分かれる
すごく胸を熱くするか、鼻で笑うか、毛嫌いするか
である
毛嫌いする人間はきっと思春期をそこそこに謳歌して、もう大人になってしまい
痛々しくて見ていられないのだろう
もしくは逆に思春期が暗黒で、自分に手に入らないものがそこにあるのが気に食わないのだろう
鼻で笑う人間は
ただの斜に構えて格好をつけたい馬鹿だ
白を黒と言いたいだけ、真っ直ぐなものを曲げてみたいだけなのだ
胸が熱くなる人間は今もなお青春時代にいるのだ
「キッズリターン」という映画
これはビートたけし
いや、北野武監督の作品である
アウトレイジの影響もあり、暴力的なギャング映画ばかりを撮るイメージがあるが、なんとも爽やかで痛々しく暑苦しく鬱陶しい
そんな青春映画も作っているのだ
個人的には北野武監督の作品で好きな作品のうちトップ3に入る(あとはBROTHERとHANABIが好き。ソナチネとその男凶暴につき、Dollsもね。)
内容はシンプルだ
なんのとりえもない頭の悪い仲の良い高校生二人
その二人がやがて袂を分かちそれぞれの道を行く
その二人が挫折を味わい
再び出会って向かう先は自分たちの母校
あのときの同じように
チャリンコにニケツでグランドを走る
そしてこう言葉を交わす
「俺たち、もう終わっちゃったのかなあ」 「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」
これだけだ
言葉にすればこれだけなのだ
そのシンプルさがすごく胸を打つ
こういう言い方をしたら身も蓋も無いが
結局好きな人はすごく好きになる
そんな映画なんです
青春時代真っ只中の人
自分の道に迷っている人
あの頃の思い出に浸りたい人
見た方がいいよ
主役の二人だけじゃなく、周りの脇役もみんな良い味出してるんだよなあ
安藤政信の俳優デビュー作らしいですよ
ファンも見ればいいじゃない
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