16/07/07 22:24 (:単発/妄想(ジャンル無節操))
  小田島と薬売りの男
話題:妄想を語ろう
「なぁ、薬売りの」

「どうしました。小田島様」

小田島は道端の‥名も知れぬ花を眺めたまま、此方に言葉を投げかける。

「小田島、様‥」

小田島の返事が無い事を疑問に思い、振り返る薬売りの男

其処には、静かに震え‥今にも涙を零さんばかりの小田島が居た。

「あぁ‥」


いつか 聞いた

小田島の母の命日

「‥今日でしたか」

静かに頷く小田島

「墓に供える花‥貰えるか」

荒く涙を拭い

ぼそり 呟く

「小田島様のお母様に、お似合いの花を誂えましょう」

微笑む薬売りの男


彼の背に

ふわり 花弁が舞う

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