桜徒然


10月20日 20:44 :読書
『キシャツー』

今日も朝から良い天気。

水木金と3日連続で仕事が終わってから飲み会だったけど、やっと今日はお休み。

さすがに3日連続はキツかったなぁ。楽しかったけどね♪

昨日は以前勤務していた図書館で仲良しだった3人で、酒の肴は職場の愚痴やら夏休みの旅行の話やら。

 

 

それにしても、どこの図書館も犯罪行為が多くてびっくり。痴漢、盗撮、置き引き、器物破損……挙げたらきりがない。

特に中央図書館の話は酷かったなぁ。

自分たちが働く場所でそんなそんなことが行われているなんて、イヤになっちゃうよ。

掲示物による注意喚起もしているし、警備員の巡回頻度は昔より上がってるし、監視カメラもついているんだけどね。

切実に、平和な図書館希望!



ま、そんなイヤな話題はここまで。

とりあえず今日も本の話。




話題:本の感想

 

 

「汽車通学=キシャツー」をする仲良し女子高生3人組が、砂浜に張られた真っ赤なテントにいる謎の男子を見つけて。かけがえのない日々がじんわり染み渡る小説。『KAWADE Web Magazine』連載を書籍化。

 

 

 

東京バンドワゴンシリーズでお馴染みの小路幸也氏の最新刊。

北海道の一部地域では、電車通学のことを「キシャツー」っていうらしい。

タイトルはそこから。

 

 

物語の舞台は舞台は北海道の海辺の小さな町。

走っている電車は一両編成。

その小さな町で、キシャツー(電車通学)をしている高校生、はるか、あゆみ、このみ。

ある日、彼女たちは砂浜に赤いテントが張られているのを見つける。
そこには、ある目的のために東京からやってきた光太郎という少年がいた。

他にも、クールビューティーの野島さん、はるかの幼馴染・良夫。

彼らのひと夏の物語。

 

 

この物語良かったなぁ。

「東京バンドワゴン」シリーズ以外の小路作品では、これが一番好き。

甘酸っぱくて、ほろ苦くて。なんかもう、これぞ青春って感じ。

そして、小路作品らしいほのぼのした雰囲気もあって。

 

 

登場人物たちは、ほとんどが高校2年生と3年生。

海の見える生まれ育った町のこと、夏休みの開放感、受験勉強や大学のこと、将来の夢、生まれ育った町を離れること、そして、恋。

子どもから大人への入口が見え始めた年齢。

他の誰かの気持ちを知ることで生まれた気持ちの小さな変化を描く、ひと夏の成長物語。

大きな事件も起きないし、ベタな成長物語なのかもしれないけれど、とにかくこの優しい雰囲気が堪らなくいい。

 

 

それから、ラストがとてもよかった。

本当は、その後の彼らを知りたいけれど、読者ひとりひとりが想像した方が楽しいものね。

 

 

懐かしい夏のアルバムのような物語。




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