話題:ごめんね、ありがとう。


「もう会わない?」

「Kさんが決めてください」


「俺は会いたいよ」

「どうして?
なんで会いたいんですか?」

「理由って必要なの?
ただ会いたいんだよ」
「綴が考えてることが分からない、俺にも分かるように教えて?」

「なんで会いたいのか理由が知りたいんです。」
「Kさん、彼女に会いたいと思いますか?」

「そりゃ電話したりしたら会いたくなるよ」

「どうして??
どうして会いたくなるの?」

「…」
「そっか、
そう言うことか…」
「ごめん、本当にごめん」

「謝る必要はないです」

「でも、俺が綴に声かけたりして誘わなければ、綴がこんな思いしなくてもすんだのに…」

「それは違う。
Kさん?私はKさんに誘われても断ることはできたんです」
「自分で判断してKさんについていったんです


Kさん、もう今日で終わりにしよう」

「そうだね。
ごめん綴、おわりにしよう」

「うん」


初めて交わされた私たちのこれから。

終わりを告げる言葉。


だったのに
お店をでて自然と繋ぐ手
家まで送ってくれる途中

「あのさ、無理だよね…
こうやって手を繋いじゃってるし、やっぱり会いたい。会おうよ」

「うん、会いたいです」


どんなに引き伸ばしてもその場しのぎにしかならないのは分かってる、でもまだ離れられない。

どうせあと数日だけの関係なのに私はこの何日かに奇跡がおきないかそればかり考える