6月28日 21:00



「首絞めてもいい?」

笑いながら見つめられた。

「くまをこの部屋に一生

閉じ込めておきたい。」

醜い支配欲も

「くまのその生き方じゃ

一生幸せになれないよ。」

「何で日本人のくせに

こんなことも分からんの。

俺はわかるのに。」

何度心をえぐられても

我慢してた 我慢できた。

彼が好きだったから。

一緒に抱き合ってむかえた

日差しの差し込む綺麗な朝に

力いっぱい首を絞められても

見つめあって好きと言えた。

離したくなかったから。

このまま手をのばせば

いつでもさわれる距離に

ずっと、いたかったから。

いつどんなことが彼を襲っても

わたしが守ってあげれるように。

不器用な歪んだ男を

わたし以外で

発散させたくはなかった。

むしろ、発散されることが

わたしの生きがいになってた。

"当たり散らすのはわたしだけにして"

独占欲を露にすれば

彼が遠ざかることも

知っていたのに。

彼の国の言葉を勉強した。

彼がやれと言った国際交流の活動も

もう、何度も参加した。

笑顔で誉めてくれる彼が浮かんだ。

あたしの頭をなでて

キスしてくれる夢をみた。

涙が流れた。

もう彼にさわれないことを

受け入れる準備が整わない。

彼との時間でできた今のわたしを

あなたはどうして捨てたの?

もうすぐ映画のDVDが届く。

彼と初めて一緒に見た映画。

また一緒に見たいと

思って予約したのに

まさかひとりで見るなんて。

きっとわたしは泣くだろう。

コメディなのに、

きっとはじめから泣くのだろう。

左に彼のいない苦しさに耐えきれず。

彼を思い出す度、心が鳴く。

その度潰れる心臓と

また溢れてしまう涙のせいで

未だに彼が忘れられない。

もう悪いとこしか思い付かない。

きらきらしていたはずの過去が

こんな色に変わってしまっても

また、彼に

さわりたいと思ってしまう。

食べ物がろくに喉を通らず

体調を崩し

熱まで出てしまった頭で

色々と吐き出してしまいました。

ごめんなさい。

は、今、笑ってますか。






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