先生、そろそろわたしを見て。
わたしに気付いて。
今、距離はどのくらいだろう。
わたしはどのくらいあなたから離れただろう。
もしもまだ手の届く距離にいたら
お願いだからわたしを引き寄せてよ。
声が届く距離にいたら
行かないでって言ってよ。
それも駄目なら
その自慢の足でわたしを追いかけて
捕まえたら叱って。
そして一緒に、生きるか死ぬかの選択に悩んで。
なんてわたしは馬鹿なんでしょう。
なんてわたしは我儘なんでしょう。
もうわたしにはあなたが見えもしないのに。
わたしの想いは腐っていくだけなのに。
なんてわたしは馬鹿なんでしょう。
なんてわたしは我儘なんでしょう。