多少、色んな意味でアレな表現(エロかったり黒かったり)もありますので、不快な方は戻る事をオススメ致します。




〜吸血ネタ:シロナさんがする側ver〜


赤く染まる彼女の手首。
美しく、そしてとても魅惑的。

あたしは思わず、凶器が振り抜かれる前にその赤の源泉に唇を寄せた。


「は…ぁっ」
「シロナさん、もう少し落ち着いて…っ」


落ち着け?
無理よ、そんなの。

待ち望んだものを目の前に晒されて我慢が出来る程あたしは大人に成り切れていないし、犬のような忠誠心だって持ち合わせてないんだから。

今はただ貴女を、あたしの中に取り込みたくて仕方がないの。
この暖かい液体で、自分の中を満たしてしまいたくて仕方がないのよ。


「私、逃げたりしませんよ?」
「駄目…、止められ、ない…っ」
「……そんなに、私の血が気に入ったんですか?」
「…んっ」
「そっか。なら…手首よりこっちの方がいいですよね、飲みやすいですよきっと」


あたしを手首から引き離す彼女。
にこっ、と微笑み、右手に持つ鋭利な凶器を持ち上げるその姿に、深く、強く胸が高鳴る。

あぁ…、張り裂けてしまいそう。

何処までも病的なのに。
何処か狂気的なのに。

そう感じてしまうのは、お互い既にどこかが狂気で染まってしまっているからだろうか。


「そんなにじっと見てても、面白くないですよ?」


そう言って首筋を一閃、溢れ出る赤が、更に胸の鼓動を加速させる。

このまま心臓が壊れてしまって、
彼女も血を全て流して、


二人して逝けたら…素敵なのに、とっても。


「シロナさん、ほら」
「……ヒカ…リっ」
「ぁ…いっ、か…噛んだら痛いですよー」
「ん…っ、気を…つける、っ」






始末に終えない我が儘まで、受け止めてしまえるこの幼い少女。
どうして、あたしなんかと出会ってしまったのかしら。

潰れてしまう程あたしは貴女に寄り掛かって、それでもまだ全然足りなくて。

貴女の全てを貪るあたしを、そのせいで貴女まで歪んでいく事すら受け止めてしまうこの少女は。




神様、どうして?
こんな健気な彼女こそ幸せにしてあげるべきではないの?
こんな醜いあたしこそ堕とされてしかる罰を受けるべきではないの?


どうしてそう、気まぐれで、残酷なの?



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後悔はしていない!反省はしている!
シロナさんが怖いね!ブラックモードにシフトって言うより精神崩壊でも起こしたような壊れっぷり!
きっと崩壊起こしてる!うん、そういう事にしてください!

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