夏の野外ロック・フェスティバル、マスク着用ルール緩和へ コロナ再拡大で後戻りの懸念も

7/7(木) 12:15
産経新聞

この夏、開催予定の野外ロック・フェスティバルでは、マスクの着用ルールを緩和する動きが広まっている。新型コロナウイルス感染防止対策が徹底され、マスク着用が必須となった昨年とは異なり、熱中症の懸念などから「フジロックフェスティバル」をはじめ、一定の条件下でマスクを外すことを推奨するイベントが増えている。

7月29〜31日の3日間、新潟県湯沢町苗場スキー場で行われるフジロックフェスティバルは、マスクの着脱に関するルールについて5日、ホームページとSNSを通じて改めて周知した。

マスク(不織布を推奨)着用は基本的な感染防止策として重要としつつ、屋外では目安として2メートル以内で会話をする場合を除いてマスクを外すことを推奨。ただし、混雑時や参加者がすれ違う際、不要な場合の会話は控え、マスクの着用など周囲への配慮を求めている。子供についても2歳未満は着用を非推奨とし、2歳以上は、保護者の判断に委ねて、着脱を呼び掛けた。

主催者のスマッシュ(東京都港区)担当者は、「感染防止対策は、一人ひとりエチケットであり、お互いに気遣う知恵と工夫も必要」と参加者への協力を呼びかける。熱中症対策についても、「参加者各自が注意すべきことを周知しており、具合が悪いときは係員に声がけを呼び掛けている」という。

昨年、感染状況を懸念した茨城県医師会からの要望を受け、開催を断念した「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」。茨城県の国営ひたち海浜公園から、千葉県の千葉市蘇我スポーツ公園に会場を移して、8月6日から開催される。マスク(不織布を推奨)着用は原則としつつ、2メートル以上の身体的距離がとれる場合、身体的距離がとれない場合であっても会話をほとんど行わない場合はマスクを外すことを推奨する。こちらも熱中症予防を考慮した形だ。