拍手ありがとうございました。
レスは同ブログにて。
お礼文1種(獄山)
【カクシンを持って】
瞳を閉じて先ほどまでの情事の余韻にもうしばらく包まれていたくて、邪険に扱われないのをいいことに抱き枕のようにして獄寺に触れる。出来るだけ自然な振る舞いで、起きていることを気取られないように。
気配で獄寺が起きていることは疾うに知れていた。俺が起きているって知ったらきっといつものように、悪態を吐いて獄寺はこの腕を振り払ってしまう。
獄寺が無条件に甘えさせてくれるのは、情事の時と俺が眠っている時。それがこの数ヶ月で気づいたこと。
だからこそ気取られないようにして、ぎゅっと抱きつく。
数ヶ月前好きだと告げた。
てっきり断られてしまうんだろうって思っていた。獄寺は俺のことを嫌っていたと思うし、そうでなくとも男から好きなんていわれていい気持ちはしないだろうから。
けど、そんなはじめから諦めを含んだ告白だったのに応えは意外なもので。
「いいぜ」
あれから、数ヶ月。
まだ、数ヶ月。
もう数ヶ月。
夢のようだとどこかで感じながらも、キスをして、抱きしめられて、今みたいにもう何度も身体を重ねた。それが幸せで仕方ない。
ほら、今もまた。
幸せが降る。
「…………俺も嫌っちゃいねえってことか」
すぐそばにある口から発せられた音に、安堵と擽ったさを覚える。獄寺に嫌われていないって。
だから、眠ったフリをして、今日もお決まりの告白をする。
「獄寺が好き」
獄寺に嫌われていないって解っているからこそいえる台詞。
好き、だと今日もいってはくれなかった。でも、嫌われてはいない。だから待っていられる。
いつか俺からだけじゃなくて、獄寺から好きだといってくれる日がくるって。俺の気持ちはいつだって変わらない。
獄寺が好き、それだけ。
そして、不意に訪れた唇への吐息の温かさに思わず眼を開けてしまいそうになる。……あぁ狡い獄寺は。
本当は俺が起きてるのなんてとっくに知っているのかもしれない。それを知ってて、甘えさせてくれるのだとしたら………。
あぁ、好きの気持ちが触れたとこから溢れてくみたいだっ!
end
ありがとうございました。前回の拍手お礼文の山本バージョンもどき