2024.4.3
金原ひとみ『アンソーシャルディスタンス』
こちらも主人公が自滅していくような作品ばかりが揃った短編集。
コロナ禍に若いカップルが心中旅行へ出掛ける表題作が唯一闇の中にも光があるような終わり方かな。
逆に一番救いが無いのが『ストロングゼロ』
タイトルの通りストロングゼロ文学。
精神を病んだ恋人と暮らす内に自身も酒に溺れてゆく。
と言うディテールは違えど少し身に覚えがあるようなストーリー。
ストロング系の酎ハイ、販売縮小が相次いでるんだっけか。
僕も二十歳そこそこの頃によく呑んでたなぁ。
毎日真夜中にマンションから徒歩1分以内のファミマでパスタとファミチキとプリンとストロングを買う生活をして肥満一歩手前まで行ったので、堕落の象徴みたいなイメージはある。笑
その数年後にブラック企業のストレスでワインをガバガバ呑んでた時期を経て、今はお酒自体ほとんど呑まなくなった。
たまに家で餃子や鍋をする時に度数の低いのを軽く呑む程度。
「酒に強い」「呑んでも全く変わらない」と言われてたけど呑まなくなったのと加齢もありだいぶ弱くなってる筈。
幸い酒で大きな失敗をした経験は無いものの酒の失敗は怖いしそれを笑い話にはしたくないので今後もあの頃のようにガッツリ呑む事は無いと思う。
話が逸れた。
金原ひとみさんは生々しい性描写を書くけれど、それに対する不快感はあまり無かった。
不快感のある性描写とそうじゃないものの違いは何だろうと考えた結果、生々しさとかでは無く違和感の有無かもしれないと気付く。