話題:今日見た夢
序盤はダイジェスト、後半生々しい描写があった。SFっぽい描写が増えた気がする。特撮っぽいせいか?


廃墟街の隣街にある地下空間は敵のアジトでもなんでもなかったが、隣街も怪しいということで日を改めて調査することに。


本部ではゼノクの蔦沼から二階堂についての連絡を受けていた。リモートでやり取り。

「えぇ…じゃあ復帰までしばらくかかるんですか。わかりました。休ませてあげて下さい」
「二階堂は落ち込んでいたよ。あれだけ義肢が破壊されれば当然だ。大丈夫、命に別状ないから。リハビリの時間はかかるが、義肢はアップデートしてあるし歩けるまでにはそんなに時間はかからないよ」
「長官も大変ですね…」
宇崎は神妙な面持ちで言ってる。
「二階堂の治療実験がなかったら、紀柳院は死んでた可能性はある…」

さらっと聞いた長官の言葉に宇崎は動揺を隠せない。

「今それ初めて聞きましたよ!?鼎そんなにヤバかったの!?」
「二階堂とは違うケースだが、彼女は全身火傷だったでしょ?それも重度。顔の大火傷の跡はどうしても残るからあの仮面姿だが…二階堂の前例がなかったら紀柳院は危うかった」


数日後。日を改めて廃墟街周辺を調査という名目の鐡の手掛かり探し。
廃墟街周辺を当たっていたのは鼎・彩音・御堂・囃の4人。
他の隊員は違う場所を探索してる。4人は廃墟街の隣街を重点的に見ていた。


「なぁ…『廃墟街』って通称なんだろ?あの界隈の正式名ってなんだ?」
素朴な疑問を呟いたのは御堂。

「廃墟街の正式名は『逢ヶ魔町(おうがままち)』。…で、この隣街は『六道町(りくどうちょう)』」
しれっと答えたのは囃。パワーバカじゃないのが意外。
「どっちも意味深な町の名前だな…」
「…そうだよなー」


「彩音、その刀でこの空間斬ってくれないか?」
「御堂さん、どうしたの?」

「この路地裏、怪しい。鼎はどう思うよ?」
「この路地裏…廃墟街から離れているはずなのに、雰囲気が似ているな」
彩音は弦巻刀で空間を縦に斬る。斬られた空間からは仄暗い地下が見えた。

「行くよ」彩音は3人に声を掛ける。3人は数秒で移動出来る便利さに驚いた。

「いいな〜その刀。どこでもドアじゃ〜ん」
囃がふざける。
「空間次元介入はいつでも使えるわけじゃないんだけどね」彩音はさらっと説明。
「1日に使える回数が限られてるのか…」
「鼎にも説明してなかったね。ごめんごめん」

弦巻刀の空間次元介入能力は1日に3往復しか使えない…らしい。最近判明。単発だと6回程度。


ゼノク・研究施設。二階堂は今日の検査を終えたばかり。かなり疲れている。二階堂は義肢を交換したばかりでまだ歩けないため、車椅子で移動。

「検査お疲れ様。ゆっくり休んでね」声を掛けたのは長官。
「なんだかあの頃を思い出します…」
「大丈夫だから。義足、以前のよりも感触はいいだろう?リハビリはこれからになるが、まずは傷を癒さないとね」

「私は復帰出来ますか…?」
「出来るよ。時間はかかるけど、ゆっくりやろう」


二階堂が瀕死になった任務はファーストチーム時代でのこと。現組織・対怪人組織ゼルフェノア前身のチームがいた。少人数からこの組織は始まっている。

この頃の現長官の蔦沼は所長・現本部司令の宇崎は研究員・現支部司令の小田原は隊員だった。初代ゼノク研究室長の佐伯は研究室長・二階堂は隊員。隊員は他にも数名いた。現ゼノク研究室長の西澤は2代目。

当時はまだ民間組織。警察と連携して怪人を殲滅していた。


その今でも語られる任務は壮絶だった。あまりにも怪人が強力で、二階堂と他2名の隊員は全員負傷・二階堂は瀕死に。
瀕死の二階堂は搬送後、蔦沼にあることを問われた。「生きたいか?」と。

二階堂は時間はかかったがなんとか声を絞り出して答えた。「生きたい…」と。
そこから二階堂の治療実験が行われる。二階堂にとっては苦痛なものだったが、なんとか命を繋ぐことに成功する。生命維持装置装着という、大手術を乗り越えたサイボーグ化だった。
この時、怪人により切断された四肢に義肢が装着されている。


「私はこれで良かったのでしょうか。こんな姿になるなんて。これじゃ人前に出られない…」
車椅子姿の二階堂はなんとなく外を眺めてる。左目は眼帯。義眼がまだ機能していないための眼帯だ。

「こうするしかなかったんだ…。今の技術だと」

「所長…あの治療スーツ、まだ開発段階ですよね…」
「実用段階には行けてないよ。今調整してる」
「そうですか…」

当時の二階堂は後のゼノク治療スーツが気になっていた模様。現に実用化された後、二階堂は義肢を目立たなくするためにゼノクスーツを着る。義眼が気になっていたのもあるのかもしれない。


六道町・地下。

「なんなんだここ!?まるでダンジョンだな〜」
囃は楽しそう。
「路地裏の地下にこんな複雑な道があったとは」
鼎はゼノクの地下通路に雰囲気が似ていると感じていたが…気のせいだ。
しばらく進んでも怪人の気配すらない。下水道でもなさそうな謎の地下通路、ここはなんなんだ。

「鼎、お前…二階堂の話聞いたか?」
御堂は不意に話しかける。
「二階堂の話?」
「室長が言ってたんだけどよ、鼎が今生きてるのは二階堂の治療実験のおかげなんだってな。鼎…鼎はあの事件後、2年くらいは入院していたんだよな?」
「…あ、あぁ…」

御堂は鼎の反応にヤバいと焦りを見せる。
「わ、悪い。気を悪くしたらごめんな…そういうつもりで言ったわけじゃないから」
「わかってるよ、和希」


二階堂は病室で義足を少しずつ動かしていた。アップデートされた義足はまだ慣れないが、今までのものとは違う。技術が発展したのもあるのだろうな。
義手には既に慣れていた。アップデートされた義肢は見た目がスタイリッシュで義肢には見えない。


「…どう?」

「長官はよく来ますねー…」
「そりゃケアも大事でしょ。義肢に不具合あったらすぐに知らせてね。その義肢、僕が設計したものだから」

やっぱり長官設計かい…。

「明日は義眼の検査だから。これは短時間だから負担が少ないよ」
「今日の検査はハードでした。疲れましたよ…」
「生命維持装置はどうしてもね〜、拘束時間が長くなってしまうんだ。命に関わることだからなおさらだよ。首筋の補助パーツも見ないとならないから生命維持装置は体内と首、両方機能してないと…二階堂は死んでるからな。義肢の損壊はまだいい方だよ」

蔦沼の声色が変わった。長官も両腕が義手だ。蔦沼長官のあの義手は戦闘に特化している特注品。長官自ら設計してる。


都心に行っていた晴斗は不自然なものを見つける。

「なんだこれ?」
それは鐡が絡んでいそうな黒光りの大きい立方体。現代アートやオブジェにも見えなくはないが、明らかに怪しい。
「室長、これ鐡案件じゃないですか?めちゃめちゃ怪しいですよ」
晴斗は通信する。宇崎はモニターを回した。

「なんじゃこりゃあ?」
宇崎はどう見てもオブジェな物体に拍子抜け。釵焔は宇崎に映像を拡大出来ないかと聞いてた。

拡大した立方体をじーっと見てる釵焔。
「これ…鐡案件だ」
「はぁ!?でも鐡いなくない?」
「鐡は雲隠れしてるんだろうよ。金一封は暁にやれよー」

そこは覚えてるんだ…。釵焔は怪人なのにやけに人間臭い。


「都心で鐡案件!?今すぐ本部に戻れって、急すぎだろ!」
御堂はあたふたしてる。
「どうした?」
鼎は冷静に聞いた。
「都心で晴斗が怪しい物体見つけたって。釵焔によれば鐡案件だそうな」
「金一封、暁に取られたかー」囃は悔しそう。

「晴斗も本部に戻ってる。俺達も戻るぞ」
4人は弦巻刀の能力で本部へ帰還。



唐突にファーストチーム時代の回想きたー。二階堂絡みは生々しいな…。
現在ファーストチーム出身で、現組織に残っているのは4人だけ。

廃墟街の正式名がようやく判明。隣街の正式名もついでに判明。


鼎は二階堂の治療実験のおかげで生存出来たという事実。これ、鼎さんかなり複雑なやつだ…。

鐡案件が出たことで、一気に進みそうだな。



脳内設定で唐突に出てきたのだが、組織のファーストチーム時代の一連の話はスピンオフが出来そうな感じ。

・蔦沼所長=現ゼルフェノア長官
・宇崎研究員=現本部司令(兼本部研究室長)
・小田原隊員=現支部司令
・二階堂隊員=現ゼノク職員
・佐伯研究室長=初代ゼノク研究室長…など。


ファーストチーム隊員は他に数名いた。10人いるかいないかのチームが原点。
研究要員は蔦沼含めて3人のみ。宇崎は蔦沼の後輩。

蔦沼の独自の開発研究はこれ以前からあったと思われる。ある意味変態?


二階堂が瀕死になった件の任務をきっかけに、蔦沼は本部と病院を隣接する計画を実行する。ここで対怪人組織の施設に病院が隣接することに。
これを機にファーストチームがゼルフェノアになった時、本部以外にも支部・ゼノクにも病院が併設されるようになったってわけ。


蔦沼の息子・真治がリーダーやってる『翳珠』は、民間組織なので組織の医療チームが存在する程度。病院らしきものはないが、本拠地の一角には小規模な病院機能はある。