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一面の黄金

昔、読んだ漫画で核戦争後の世界で主人公が
「金色に染まる一面の小麦畑を見たい。その為になら命を賭ける価値がある」
と危険な状況に挑んでいく場面がありました。
(印象に残っているのですが、うろ覚えなので細かい所は違うかもしれませんが)
金色の小麦畑、それは平和の象徴であるのだろうと思います。
小麦畑の話は外国舞台です。
日本で言うならそれは金色に染まる田んぼ、でしょうか?。
周りを飛ぶトンボを追いかけながら、稲刈りをする。
秋の青い空の下、一面に染まる金色の田んぼ。
私も大好きな光景です。

最近はコンバインで刈り取って脱穀までしてしまうところが多いらしいですが、福島では普通に稲刈りした後、はせがけして天日干しにします。
これも別のマンガの受け売りですがはせがけのお米は稲の栄養を最後まで吸ってよく熟すので美味しいらしいです。
私達には普通のことで、普通の味なのですが知り合いに送ったりすると結構喜ばれていました。

さて台風一過の昨日、外出してみれば、殆どの田んぼのお米が首を垂れ、金色に染まっていました。
台風で倒れた稲も勿論あったのですが、ここまでくればあまり影響はない様子。
10月中には、田村市をはじめとして福島県全ての田んぼで稲刈りが行われるでしょう。
現時点での放射性セシウムの検査結果は田村市においてはほぼND。
一部20以下の数値が玄米で出た例もありますが、白米では未検出であったそうです。

福島は今年の米の出荷にあたり厳密な放射能検査をしています。
基準値越えのお米が市場に出回ることはまずないでしょう。
けれど、多分まともな値段は付かないだろうなと思いますし、出荷する農家もその辺は多分わかっているでしょう。

それでも作るのは何故か。
理由など言葉に出せるものではありませんが

強いて言うならあの、美しい一面の黄金の風景を見る為かもしれません。

まだ完全に戻って来た訳ではないけれど私達にとっても一面の黄金の野は平和と幸せの象徴のように思うのです。

160ページの暗号解読書と60ページの魔導書

大地震と津波と偏見と放射性物質が襲ってきた。

コマンド  逃げる     →戦う
      諦める
福島県民は補償魔導書を開いた。

………難しくてわけが解らない。

暗号解読書を開きますか?
→はい
 いいえ

暗号解読書を開いた。
………もっと解らなくなった。

福島県民は逃げだした。



私の住居は原発から42kmなので直接届いたわけではありません。
知人から見せて貰っただけですが、東電から30km圏内の人などに送られてきた補償関係の申請書のアホらしさはもうニュースなどでも報じられていると思います。

記入説明書160ページ。
申請書総数60ページ。
あちらを参照して、こちらを記入して。
しかもこっちの書類を仕上げる為には、領収書などのアイテムが必要で、こっちの書類を仕上げないと向こうの書類が提出できない。

まるでできの悪い暗号解読のロールプレイングゲームのようです。

意味が解らない。
とてもじゃないけど書けない。
領収書なんか残ってない。

そう言って頭を抱える人は年配の方を中心に数多くいらっしゃいます。

私だって多分簡単じゃありません。

この書類提出に諦めて補償申請をする人を減らそうと言う様な東電の悪意が見て取れます。

しかも、この書類はあくまで30km圏内と計画的避難区域のみのものらしく、避難勧奨地域や普通の地域には送られていません。

自主避難した人達にも。


私達の敵は地震と津波ではなくやはり東電であるようです。

真の悪魔 東京電力が襲ってきた。

コマンド ?

フクシマに生きる人と福島を殺す人

すみません。
台風を舐めてました 前回のブログで、先日の台風15号の影響で田村市の被害はなく、と書きましたが実際には床上浸水を含む被害が少なからず出てました。

加え、郡山の被害はかなり大きくて、川沿いのバス会社が水没。
バスが故障して町バスが運行停止になっています。
道路も冠水したところが多く、二日を経てもまだ通行止めの所、土砂崩れの所があります。
その為郡山駅付近は大渋滞。
高速道路も50kmの速度規制や片道通行の所が多くて、まともに走れませんでした。
本当なら昨日、山形まで行きたい用事があったのですが余裕を持って出たつもりが、事故渋滞と速度規制にぶつかって福島を抜けられず結局断念しました。

あちらこちらの店や個人のお宅などでも水が入って使えなくなった大量のゴミが重ねられている様子を目にしました。
やっと地震の被害が落ち着いてきたところなのに、なんとも言えない話です。

さて、名指しにするのもなんですが、今更匿名にするのも逆にあれなので。
震災後、中部大学武田氏のブログやお話が注目を集めています。

個人的に、あくまで個人的に言うのですが私はあの方が嫌いです。

おっしゃっていること自体に間違いは多分、なく、知識的にも役に立つところは多いので、ブログは全部見ていますし、解り易い本を中心に著書も何冊か持っています。

でも、「福島の人が大切」とご本人が言う武田氏は実は福島のみならず東北を殺す人の一人だと私は思います。
理由は明白。
「現在の福島の現状を調べようとも、知ろうともせず、福島&東北=汚染地の印象を全国に発信した、もといしている」でしょうか?

このブログでも何度も書いている通り、福島県だけをとって見ても放射能の影響が多い所と少ない所があります。
多い所に暮らしている人達は特に大きな不安と戦いながら除染などに取り組んでいます。
しかし、除染と言っても今回の規模になると簡単ではなく、町の人達が必死で除染を行っても目立った成果が出ない、逆に上がったなどという状況がよく見られます。
これは街中を除染しても森などから放射線が漂ってくる。
一度取り除いても空気中にある分また落ちてきてしまう。

取り除いた物質の処分場が未だに決まらないので逆に集めた濃い物質が周囲に影響してしまう。

などが理由です。
除染すればすぐに問題が解決すると言う単純な話ではもはやなくなっているのです。
さらに福島県の農家だって生産者だって決して放射性物質で汚染されたものを出荷して、助けてくれようとしている他所の県の肩を傷つける加害者になりたくないですから必死に検査などを行っています。

先に書いたNDのようにちゃんと検査をした結果、放射性物質が検出されないものは実に福島農産物の6割になります。
現時点で公表されたもので言うなら基準値越え1割、数値が出るもの3割(うち1割がやや高め、残りは安全とされる20ベクレル以下)というところでしょうか。

直接外で育てられる野菜でさえなのですから福島の花火をはじめとする工業品に一体どれだけ影響が出るというのでしょうか?

頼りにならない国を当てにせず、地方自治体が必死に対応している事を
「除染をしていない」
「危険なものを出荷している」
レッテルを貼り付けさらに
「日本国憲法が保証している学者としての学問の自由と国民としての言論の自由のもとに発言して」
被災地を傷つけている事が東北を殺すといっているのです。

国が除染に対応してくれればそれは一番ですし、食料品の検査システムや表示システムが変わり、ベクレル表示などが行われて安全がもっとはっきりと解るようになればいいと私も思います。

でも何を言っても原発事故前には戻らず、ばら撒かれた京と言われる放射性物質が簡単に消えることはありません。

年間1ミリシーベルトが理想。
けど今はもうそれが不可能になっているのだから、あるものにどう対処していくか。
どうやって理想の状況に戻していくか。
その為にどうしたらいいか、考える時ではないかと思うのです。

安全圏に住んでいる人がこれ以上被ばくを増やしたくないからと、福島に来ないのも福島の品を買わないのも自由です。
それは悲しいけど仕方ありません。

でも何も知らないで福島の努力を無にするような、否定するようなことはしないでいただきたいと心から思います。

セシウムさんしかり花火しかり。
武田氏の発言しかり。


「綺麗な福島を取り戻して貰いたいと思います。
福島の地は福島の人だけのものではなく、日本の他の土地と同じく、日本人全体のこころのふるさとであり、財産なのですから」

とおっしゃる武田氏。
口で言うのは簡単ですがその為に福島の人間がどれだけ血反吐を吐く思いで毎日を生きているか、ぜひ知って頂きたいものです。

(なお文章の中の武田氏の発言は武田氏のブログから引用させて頂いております)

禍のスパイラル

勢力の強い台風15号が福島に一番接近したのは昨日の夜でした。

まだ東京に居座っている頃、いえ、その前から強かった雨風は、昨日の夕方の時点で相当なものに。
結果、学校や児童施設などは早めに子供達を返す様にとの指示が役場から出て、早めに全員(職員も含む)帰宅しました。
川の水位も上がり、川沿いの家は床上浸水もあるんじゃないかと心配されましたが、田村市では大きな被害は出ないでなんとか台風一過の朝を迎えました。

でも、郡山や須賀川では仮設住宅に床上浸水なども出たようです
結構な雨は今日一日続きましたので、晴れてくれるとしたら明日以降でしょうか?

明日はお休みですし、明後日の土曜日は幼稚園の運動会。
来週には常葉の3つの小学校が全て運動会を行うので、来週は晴れてくれるといいな。
と思います。

また今、二度目の一時帰宅も行われています。
田村市の方達はこの間終わって、今週、来週には大熊、双葉の方が始まるとの話。
田村市の一時帰宅は雨で荷物の持ち出しにも苦労した話を聞きましたので、やっぱり雨は降らないで欲しいです。

そして台風の為、最低限の買い物だけして家に籠った昨晩、久しぶりに携帯が緊急地震速報を鳴らしました。

直後、久しぶりのけっこう大きな地震。
直感的にあの時とは違う規模の小さなものだ、と思いましたが出しっぱなしの扇風機は倒れました。
震度は2〜3、震源地は茨城だそうです。
地震に津波、台風。
日本を取り巻く災害の渦はいつ収まるのでしょうか。

「やっと落ち着けると思ったのに」
と悲しい顔で浸水した仮設住宅の片づけをする避難の方が印象的でした。

NDと言う言葉

NDという言葉の意味を知っている方はどのくらいいるでしょうか?

福島県民なら子供で知っています。
放射性物質未検出を表す言葉です。

最近、小学校にこういうチラシが配布されました。
「福島の牛乳は安全です」
これは県の牛乳協会が出しているものです。

「福島県の学校給食で地産地消を銘打って牛乳を飲ませたりするのは子供達を被ばくさせることだ」
という某教授を始めとする方々に対しての一つの返事となると思うのですが、学校給食で出される牛乳の流れを図解し、毎週検査を行っていると言う事を知らせるものです。

これによると福島県の生乳は4月25日以降放射性ヨウ素、及びセシウム検出された事は無い、とあります。

ちゃんと安全を確かめたうえで出されているのです。

(ちなみにNDは測定値限界以下で、あったとしても5ベクレル以下とされています)
その他、牛肉は全頭検査が行われ9割がND豚肉、鶏肉、卵もほぼND米も早場米、通常米もNDの結果が出ています。

ジャガイモ、サツマイモも9割がND。

果物は少し検出されているものもありますがそれでも5割がNDです。
給食に使われているのはその中でも多くが数値の低い所、もしくは検出されないところから選ばれています。

さてそれでも、危険と言われるのでしょうか?
福島県のものは毒と言われるのでしょうか?
東北のモノは食べると健康に害を及ぼすと言われるのでしょうか?
福島以外の人は、そういう検出結果を知っているのでしょうか?
それを知った上で拒否をしているのでしょうか?


本当だったら、そんなことは気にしなくても良かったのに気にしなくてはならなくなったのは辛いことですが、放射能について特に気を付けた対応のできる福島いた方が、かえって放射能から受けるリスクは少なく生きられると言う事もあるかもしれないとさえ思います。

勿論ある意味極論だと解っていますが。
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