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初体験

見た目
普通より下
デブまではいかないけど
世にいうポッチャリ系
けど自分で言うのも変だけど
顔はいい
天真爛漫的な性格は男受けがよく
交遊関係も広い
下ネタ平気だしね
でも恋愛に発展はせず
年上、ちゅうか年配のおじさんたちにも受けがいい
とはわかってたんだけど
まさかね




こんなことになるなんて




商社に勤める私
朝起きて隣にいるのはなぜか上司

どっからどうみても私の家
脱ぎ散らかされた服
日焼け嫌いの白い肌に残る
キスマーク
記憶にある

「抱いていいか」
「はい」

短い会話


昨日は忘年会
浴びるほど酒を飲む私は同僚のイッキコールに答えて
何杯もイッキした
強いから平気だと思っていたが
足は千鳥足


帰れやしない
タクシーも捕まらない

電車は遠の昔に終電

徒歩県内の自宅

「帰りまーす」
「いや、はる無理でしょ」


「仕方ない保護者として送ってやる」
「え、いやですよ、課長」

「諦めて早くこい」

「はいはい、ではみなさん。千鳥足のはるは課長に送られます」

みんな酔って爆笑されつつ見送られる

帰り道

「ばか野郎」
「え、なんで」
「煽りに答えてどうする」
「いいじゃん、盛り上がれば」
「またため口か」


そう私はろくに敬語が話せなかった

上司にも気が抜けるといつもため口
先輩でもそう
悪い癖



「そこ右」
「ああ、ってお前な歩け」
「え、歩いてる」
「進んでねぇんだよばか」

頑張って歩いてる
ゆっくり


少しでも長く一緒にいたいから


仕事面は
真面目実直
完璧
尊敬されるに価する器の持ち主
口は時々かなり悪い
イラついてたら最低
たまに手をあげる
けど中身は熱い情熱のあるいい男

外見は顔普通
頭ハゲかけ
メタボ間近
でも時々ふざけて触れる腕には
力仕事も嫌がらず手伝ってるから残る筋肉
昔剣道だかなんだかしてたらしい



年は私の親と一緒



時々惹かれるものがあって
二人で話しているとつい触れたくなる
好きになっていたから
でも自制心がないわけじゃないから押さえてた
嫁に子供3人
一番上は私とひとつ違い
部署は違えど同じ会社にいる



好きになってはいけないけど
少し話すぐらいならいいと思ってたが

まさかこんな日がくるなんてね

酔いに任せた卑怯な私


「課長ー」
「ん?」
「家ここ」
「ん」
「エレベーター上がって6階」
「ん」
「降りてすぐ」

エレベーターのドアが開く

バッグから鍵を探す

出てきた鍵を鍵穴に

入らない

「あれ」
「あーもう貸せ」
「あ、気持ち悪い」

あたふたして鍵を開けた
中にはいり
靴を脱ぎ捨てトイレ

無論吐くことはない
嘘だから
「おい、はる。大丈夫か」
「む、無理。しんどい」
「入るぞ」


部屋に上がる彼


「嘘、だよん」
「だろうな、お前は酔っても吐かないし悪酔いしない」


「家に上げてどうしたいんだよお前」
「別に」



立ち上がり千鳥足にベッドに横たわる

「明日っていうか今日」
「ん、なんだ」
「遅刻します」


「ばか野郎」

「起きる自信がないから」
「起こしてやるから泊めろ」


「え?」
「俺単身赴任してるから帰らなくても嫁になんも言われないから」

確かにそうか
「めいちゃんは」
「あいつも忘年会だろ」

「ああ、そっか」



「じゃあ一緒に寝ます?ベッド以外床しか寝るとこないから悪いし」
「ああ」

「へ?冗談だよ」

「ばか野郎か、お前」
「ここまで連れてきといて、そりゃないぞ」


「課長が勝手に」
「じゃああのまま他のやつに送らせていいとこ取りさせたらよかったか?」


「他のやつならネカフェに泊まってた」

「俺だからだろ」
「ん」

「はる」


ベッドの上
覆い被さる彼

腕で顔を隠す私


どこかで期待してた情景

体の芯が
アルコールだけじゃないなにかで
熱くなる
欲しいと、


「はる」



「抱いていいか」




「はい」



「キスは」
「して、息できないぐらいの」



それから泥沼に填まるようなキスを
蜜壺から蜜が溢れだし
赤いものが消えるほどの情事をした


遊んでるように見られてたから処女というのは
ばれなかった
あと処女膜が破れた痛みより
快感が強くてわからなかった
キスも初めてだった



ただ









言葉で
好き
愛してる
なんてなくても
人は思いあって
ひかれあえば
こんなことになるのだと思った
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